佐藤輝明か栗林良吏か…今季のセ新人王争いは超ハイレベル 中野拓夢は盗塁トップ

阪神・佐藤輝明(左)と広島・栗林良吏【写真:荒川祐史】

佐藤輝は球団新人記録を更新する23本塁打、栗林は20セーブ&防御率0.50

今季のセ・リーグ新人王争いがハイレベルだ。阪神のドラフト1位・佐藤輝明外野手が球団新人最多本塁打を既に塗り替え、野球日本代表「侍ジャパン」の守護神として東京五輪金メダル獲得に貢献した広島のドラ1・栗林良吏投手は20セーブ、防御率0.50をマーク。他にもDeNAの同2位・牧秀悟内野手や阪神ドラ6・中野拓夢内野手が規定打席をクリアしている。(記録はすべて22日終了時点)

佐藤輝は打率.274(リーグ17位)、23本塁打(4位)、59打点(4位)をマークしている。5月28日の西武戦で1試合3発を放つなど前半戦で20本塁打を記録。後半戦も勢いは衰えず、今月19日のDeNA戦で田淵幸一の22本(1969年)を超える球団新人最多の23号を東京ドームの左翼席に叩き込んだ。

131三振はリーグ断トツの数字で新人最多を更新しているが、そのフルスイングも魅力の一つ。4月9日のDeNA戦では横浜スタジアムの右中間へ場外弾を放つなど規格外の飛距離でも強いインパクトを残している。新人最多本塁打は1959年に桑田武(大洋)、1986年に清原和博(西武)が記録した31本。こちらの更新も狙える位置にいる。

佐藤輝と双璧の活躍を見せているのが栗林だ。36試合に登板して0勝1敗20セーブ(リーグ2位)、防御率0.50。球団記録となる開幕から22試合連続無失点をマークするなど、なかなか波に乗れないチームを支えている。

東京五輪で全5試合に登板し金メダル獲得の立役者となった右腕は後半戦も2試合連続無失点でセーブ数は20に到達。今季35回2/3を投げて14安打、58奪三振、自責2の安定感はセ6球団の守護神の中でも群を抜いている。奪三振率も14.64と圧倒的だ。

阪神・中野拓夢【写真:荒川祐史】

阪神・中野はリーグトップタイの18盗塁、DeNA・牧は新人トップの打率.284

2人を追う1人が中野だろう。4月上旬に遊撃の定位置を奪取し、打率.267(20位)、1本塁打、19打点をマーク。特筆すべきは盗塁数で、18盗塁は同僚の阪神・近本、ヤクルト・塩見と並んでリーグトップだ。盗塁死は僅か1で、成功率は.947と高い。一方で失策数はリーグワーストの13を記録している。

DeNA・牧はここまで88試合に出場して打率.284(13位)、13本塁打、42打点をマーク。二塁は柴田との併用でベンチスタートの試合もあるが、21日の巨人戦では代打で登場して試合を決める13号3ランを放って存在感を改めて示した。

他にも阪神のドラフト2位・伊藤将司投手が13先発で6勝5敗、防御率2.66をマーク。開幕3連勝を果たした左腕は今月18日のDeNA戦に8回2失点と好投して6勝目をマークした。シーズン途中から先発に回った広島のドラ3・大道温貴投手は24試合登板(先発7試合)で5勝4敗3ホールド、防御率4.75の成績を残している。(Full-Count編集部)

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