航空自衛隊 カブールへ 邦人ら国外へ輸送任務

 アフガニスタンのほぼ全域をイスラム原理主義のタリバンが掌握し、治安が悪化。国外脱出を目指すアフガニスタン人らがカブール空港にしているため、防衛省はアフガニスタンに滞在する邦人やカブールにある日本大使館などで日本の業務にかかわってきたアフガニスタン人を国外に退避させるため、航空自衛隊の輸送機を23日夕、現地に向かわせた。

 外務大臣臨時代理が防衛省に邦人や関係者の国外退避のための輸送を依頼したのを受けての対応。防衛省は「現地情報の収集・関係機関等との調整のためアフガニスタン・イスラム共和国に現地調整所を設置する」。

 また「航空支援集団司令官を指揮官とする在アフガニスタン・イスラム共和国邦人等輸送統合任務部隊を編成」するほか「中央即応連隊長を指揮官とする空輸隊、誘導輸送隊等からなる在アフガニスタン・イスラム共和国邦人等輸送派遣統合任務部隊を編成」。邦人らの輸送や輸送支援にあたる、としている。

 カブール空港では23日、現地治安部隊と何者かによる銃撃戦が起き、治安部隊4人が死傷との情報も流れている。戦場のカメラマン渡部陽一氏はツイッターで24日午前「イスラム組織・タリバン。反タリバンを掲げ武装蜂起したパンジシール州とバグラン州の元政府軍、軍閥組織がタリバンと一部で衝突」と伝えたうえで「すでにバグラン州をタリバンが制圧。元政府軍最後の牙城パンジシールにタリバンが迫っています」と緊迫する情勢の一部を発信している。(編集担当:森高龍二)

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