新潟県上越市の村山秀幸市長が定例会見で9月補正予算案の概要などを発表

会見する上越市の村山秀幸市長

新潟県上越市の村山秀幸市長は24日、上越市役所で定例会見を開き、9月補正予算案の概要や新型コロナウイルスワクチンの接種状況などを発表した。

また村山市長は今年の11月で3期12年務めた市長を退任するため、9月議会が自身最後の議会となるが、「コロナ禍と経済が大変なので、ゆっくり考えることはしていない。ウィズコロナ、ポストコロナに思いが向かっていて、今は自分自身を振り返る余裕と時間がない」と話した。

9月補正予算案の概要について

上越市の9月補正予算案は、一般会計予算額は28億8,199万6,000円で、市の貯金にあたる財政調整基金への積立金が13億2,364万6,000円および、地方債元金償還費(市の借入の償還費用)が10億2,042万8,000円となった。財政調整基金はこれにより、105億4,000万円になる見通し。

そのほかの支援や、事業的な主なものでは、コロナ禍で減少した佐渡汽船株式会社(新潟県佐渡市)の小木―直江津航路に対する支援金が2億3,969万6,000円。中小企業者チャレンジ応援事業の補助金を増額するための費用が1億円。介護保険施設における非常用自家発電設備などの整備に関する補助金を増額するための費用が3,511万5,000円。マイナンバーカード普及のための商業施設などでの出張申請受け付けなどの費用が3,497万7,000円となっている。

そのほか、同市柿崎区の温浴施設・マリンホテルハマナスなど3施設の運営費が1,971万5,000円、企業誘致促進事業に関して、コワーキングスペースの整備費用の増額として400万円などとなった。

新型コロナワクチンの接種状況について

上越市によると、新型コロナウイルスワクチンの全対象者の接種状況(22日現在)は市内の対象者17万41人のうち、1回目接種済の人が13万577人(進捗率76.8%)、2回目接種済は10万2,904人(同60.5%)と、6割以上の市民が接種を終えていることが分かった。

この内訳を年代別に見ると、12歳から64歳(22日現在)は、対象者数10万8,541人のうち、1回目接種済が7万1,593人(進捗率66.0%)、2回目接種済が4万4,290人(同40.8%)。

50歳から64歳までの集団接種の状況は(21日、22日の実績)、集団接種案内者数1万3,697人のうち、1回目接種者数は1万2,211人(進捗率89.2%)だった。

なお、上越市が集計した高齢者の接種状況(7月末現在)は、対象者数6万1,500人のうち、1回目接種済が5万9,906人(進捗率97.4%)、2回目接種済は5万8,614人(同95.3%)となっている。

上越産品販売促進キャンペーン第3弾の実施について

上越市は9月1日から12月15日まで、上越産品に特化したインターネットショッピングモール「上越特産市場」で、商品代金(送料込み)を2割引で販売する「上越産品販売促進キャンペーン」を実施する。割引分の金額を市が支援する形で負担する。

このキャンペーンは、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、需要が低迷する市内農産物などの販売を促進するとともに、コロナ禍でインターネットの利用が増加していることを背景とするもので、昨年9月9日から12月31日までの第1弾、今年4月1日から5月15日までの第2弾に続き、今回で第3弾となる。

現在、「上越特産市場」への登録数は85社、777商品(令和3年7月末現在)で、過去の2回のキャンペーンでも2割引のキャンペーンを実施した。これまでの実績は、第1弾では、販売額が前年同期比約5.4倍、アクセス数が同約4.7倍、注文件数が同約6.7倍だったのに対し、第2弾では、販売額が約4.1倍、アクセス数が約3.1倍、注文件数が同4.3倍と伸び率が若干低下したものの、依然として高い水準の伸びを確保した。

(文・梅川康輝)

© にいがた経済新聞