巨人・大城 2打席連発&猛打賞の大暴れ 原監督も称賛「常に『なんくるないさ』という感じで」

メルセデス(右)とともにヒーローに選ばれた巨人・大城

若き正捕手に〝原節〟がさく裂した。巨人の原辰徳監督(63)が24日の広島戦(東京ドーム)後、2打席連続弾の活躍で勝利に大きく貢献した大城卓三捕手(28)を称賛した。

大城は2回の1打席目で中前打を放つと、1―1の同点で迎えた4回にはセンターへの10号ソロを放って勝ち越し。キャリアハイとなったこの一発で、チームの捕手としては阿部慎之助二軍監督以来の二桁本塁打を記録すると、7回にも2打席連続弾となる11号ソロを決めるなど、終わってみれば猛打賞の活躍を見せた。

これには指揮官もご満悦で「大城は非常につかみどころがないというかね。可能性をうんと持っているような時も感じさせるし。あるいは、少し違った形のものにも見える。そこが彼の魅力。いい方をどんどん伸ばしてもらいたい」と絶賛。

前日にジャイアンツ球場で行われた休日返上の強化指定練習では、大城へ熱烈指導。原監督が「昨日も炎天下の中、人一倍振り込んでましたし。冗談で『休みはない方がいいな』と言ったら苦笑いをしてましたけど。やっぱり、いいものが出たと思います」と明かせば、大城本人も「昨日も非常にいい練習というか、いい打ち込みができたので良かったです。いい感じの状態だったので、昨日の練習もつながったと思います」と語るなど、〝青空特訓〟がいい形で打撃に表れたようだ。

独特の表現はその後も止まらず。「すごく大きな潜在能力を持っている選手だと思いますよ。しかし、そうじゃなく見えるというところが、彼流のね、常に『なんくるないさ』という感じでね」と、大城の性格を解説。「野球に取り組んでいるのが時に強さにも見えて、時にまあ、欲のなさに見えるというかね、そういうケースがあるのでね、逆にその、『なんくるないさ』がいい結果が今日は出ましたね」と、活躍の舞台裏を明かした。

指揮官にとっては、東海大相模―東海大と直系のかわいい後輩でもある大城。「あえて彼には厳しく接してしまうというところもある。それも苦にせずにね、ただ単に『なんくるないさ』だけじゃなくてね、栄養にしてくれていると思いますね」。大きな期待を受け、いよいよ本格化してきた「打てる捕手」は、今後も巨人の強力打線の一翼を担ってくれそうだ。

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