佐野、壬生がオンライン授業 夏休み明けの対応で市町に動き

佐野市役所

 新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の発令を受け、佐野市と壬生町は24日、来月1~10日は市立小中学校で登校を取りやめオンライン授業を行うことを決めた。25日に始業日を迎える日光市は今週中の授業を午前中のみとし、足利市は夏休み明けの来月1日から宣言期間の12日まで分散登校とする。福田富一(ふくだとみかず)知事が24日、市町立学校にも感染状況に応じた対応を呼び掛けたことから、他市町にも同様の動きが広がりそうだ。

 佐野市は今月30日~来月12日に小中学校を臨時休業とする一方、小学2年生以上はオンライン授業を行い、同1年生はプリントを配布するなどして学習機会を確保する。今月30、31の両日は分散登校とし、端末の貸し出しなどを行う。

 授業再開前には約900人の全教職員にウイルス検査も実施する。臨時記者会見を開いた金子裕(かねこゆたか)市長は「最大限の危機感を持った対応」と説明した。

 来月1日に始業予定だった壬生町は、夏休み明けから10日間のオンライン授業を校長会で決めた。

 日光市教委は市内の若年層の感染率が比較的低いことなどを踏まえ、始業日延期などの措置は取らず、週内は午前中授業とした。放課後児童クラブは、受け入れ開始時間を早めて対応する。部活動は今月29日まで休止。市教委の担当者は「感染状況の推移によっては、今後の対応を再度調整する」と話した。

 足利市は早川尚秀(はやかわなおひで)市長が臨時記者会見で分散登校を明らかにした。1学級を2班に分け、1日おきに登校する。登校日でない児童生徒は学校が出す課題で自主学習を行う。可能な範囲でタブレット端末を活用する。

 全ての児童生徒に簡易抗原検査キットを配布し、登校初日に陰性を確認した上で登校するよう求める。期間中、登校を希望しない児童生徒は家庭学習のみの対応を認める。部活動は中止。自宅で過ごすことが困難な小学1~4年生は保護者の希望があれば学校で預かるほか、放課後児童クラブの利用を可能とする。

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