前提条件が大きく変化、今後のパチンコビジネスの成功要因を考察/未来研究会セミナー

8月25日、遊技産業未来研究所が主催する未来研究会セミナーが開催された。第62回目となる今回は、PRCの中田藤生代表取締役(チャーリー・ロドリゲス・湯谷氏)、トビラアケルの小島信之代表取締役、遊技産業未来研究所の中野忠文代表取締役社長と島田雄一郎取締役副社長ら4名が講演した。

PRC中田氏は、「新モデルパチンコ店の運営と今後の成功要因考察」とのタイトルで講演。ファンの6号機に対する不満は今後も解消されず、収益が大きく減少する可能性があり、パチスロの性能低下によりビジネスモデルの前提条件が大きく変化しているとして、ターゲットとコンセプトを見直す時期に来ていると指摘した。今後、店舗の集客要因はより偏向していくことに加えて、大型店と中小店の二極化が進むことから、近未来のパチンコ店のビジネスモデルとして必要なことに資本力のあるホールに対抗するためのコンセプトを挙げた他、実際のホール運営に落とし込んだ場合の事例を、パチンコ・パチスロの適正な設置比率等、具体的な数値を挙げながら今後の成功要因を考察した。

トビラアケルの小島氏は、「6号機時代に向けて」とのタイトルで、パチスロを取り巻く現状と将来を見据えた対応について講演。パチスロで勝負できるようにするための機種選定と育成のポイント、機種選定の精度向上、導入機種の検証の重要性を解説した。

遊技産業未来研究所の島田氏は、8月の高稼働店舗ランキングに加え、話題の新店舗における運用について、パチスロの高稼働を上手くパチンコに流し込んでいる点など、ポイントを挙げて解説。新店への対抗策については、出店後の事後策だけではなく、出店前から対抗策を講じる必要性を強調した。また中野氏は、グローリー「遊動」データを元に遊技客の年代比率の推移を分析。オリンピック・ワクチン等、国内情勢は変わっても客層は概ね変化しなかったことに注目し、離れたファンはまだ戻っていないため、引き続き迎え入れるための準備を呼び掛けた他、「沖海5」の新台効果や運用傾向、7月導入機種の初期運用状況等から、理想の運用パターンへ仕上げるためには「情報収集力・運用判断力・丁寧な日々の運用」が大切になるとまとめた。

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