【パラ競泳】史上最年少&日本勢メダル第1号の快挙!緊張乗り越えた14歳の山田美幸「形だけでも笑顔で」

熱戦がスタートした東京パラリンピック

おまけつきの大記録だ。東京パラリンピック・競泳競技(25日、東京アクアティクスセンター)女子100メートル背泳ぎ(S2)決勝が行われ、全競技を通じて日本選手団最年少となる14歳の山田美幸(WS新潟)が2分26秒18の好記録で2位に入り、日本人選手最年少メダリストかつ今大会日本勢メダル第1号に輝いた。

午前中の予選を2分34秒35の全体3位で通過していた山田は、決勝のレースでも前半から果敢に攻め、50メートルのターンを2位で通過すると、その後も粘り強い泳ぎを見せた。

レース後のインタビューでは「予選の結果が全体の3位で、銀を取れると思っていなかったので、すごくうれしい。予選であれだけ緊張したので、決勝でもそれ以上緊張することは間違いないと思った。開き直って、形だけでも笑顔で楽しんでいこうと思った。コーチからの『ストロークをゆっくり』ってアドバイスを受け止めて、今までで一番頭を使ったレースだったと思う」と満面の笑みを浮かべた。

生まれつき両腕がなく、両足の長さも違うが、小児ぜんそくを改善するために5歳から水泳をスタート。昨年から背泳ぎに本格的に挑戦すると、急成長。大会前に「普段は会うことのできない世界の選手と競いながら、ともに泳げる最高の舞台だと思うので、精いっぱい楽しく泳げたらいいなと思います」と語っていた少女が歴史に名を刻んだ。

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