5日たっても2800戸でガス停止 住民に食料配布も

東京・新宿区と文京区の一部地域でガスの供給が止まっています。発生から5日がたった今も、およそ2800戸でガスは止まったままです。

新宿区と文京区の一部で8月21日夕方から最大およそ6500戸のガス供給が停止しました。東京ガスは復旧作業を進めていますが、5日がたった25日も午後7時現在、およそ2800戸で供給の停止が続いています。

東京ガスは新宿区山吹町に臨時窓口を設け、ガスが使えない対象地域の住民に向けて、調理や湯沸しに使ってもらえるよう、カセットこんろの無料貸し出しを始めました。また、新宿区と文京区の2カ所に食料の配給所も設置し、インスタント麺やレトルトご飯などを26日午後8時まで提供しています。

25日午後7時現在で半数以上が復旧しましたが、ガスが通じない地域では影響が続いています。新宿区山吹町に店を構えて54年になるという松ケ谷精肉店の松ケ谷和子さん(74)は「これだけ長い間ガスが止まるのは初めて」と話します。お店では弁当や総菜も販売していますが、普段は一緒にお肉を購入する客も多く、売り上げにも影響が出ているといいます。松ケ谷さんは「災害と同じで、本当にどうにもならない。ご飯は炊けないし揚げ物はフライヤーで揚げたりするから全然作れない。商品がなく断るというのは本当につらい」と話していました。

東京ガスによりますとガス管に水や土砂が流入したことが原因ということですが、いまだに詳しい理由は分かっていません。現在も600人態勢で復旧作業を進めていて、作業は26日に完了する見込みだということです。

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