茨城県知事選に立候補。新人 田中重博氏(たなか・しげひろ)氏の経歴・政策は?

任期満了に伴う茨城県知事選挙が8月19日に告示されました。立候補したのは届出順に無所属現職の大井川和彦(おおいがわ・かずひこ)氏(57)(推薦:自民・公明・国民民主)、無所属新人の田中重博(たなか・しげひろ)氏(74)(推薦:共産)の2名です。

田中重博氏の経歴や掲げる政策をご紹介します。

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大阪府豊中市出身、京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。茨城大学人文学部長、副学長等を歴任

田中氏は1947年大阪府豊中市出身、京都大学経済学部卒業、同大学大学院経済学研究科修士課程修了、同大学院経済学研究科博士課程修了。1975年に茨城大学人文学部に講師として採用され、その後助教授、教授を務めました。人文学部社会科学科長、人文学部長、副学長を歴任し、2013年に同大学を定年退職。現在は名誉教授を務めています。

田中氏が掲げる政策とは

田中氏は自身のホームページにおいて以下の政策を公表しています。

1 みんなが安心して暮らせる茨城に

(1)医療・福祉
① コロナ対策を抜本的に強化します。
② 公立・公的病院の統合再編やベッド削減をすすめる「地域医療構想」を見直し、地域の声を反映した医療体制にします。
③ 経済的理由により医療や介護を受けられない人のための支援制度を創設します。 ほか

(2)子育て・教育
公立・認可保育所の増設、保育士配置などの最低基準に県独自の上乗せをはかって、保育の質を確保し、待機児童問題を解消します。
保育所、学童保育、児童相談所、一時保護所等を充実させ、地域での子育て支援を拡充します。 ほか

(3)貧困対策
こどもの貧困の実態を調べ、改善目標を定めます。
市町村と連携し、全ての市町村に子ども食堂や無料塾を開設します。
シングルマザー等のひとり親家庭の実態を把握し、経済的支援を充実させます。 ほか

2 くらし応援で雇用をふやし、地域を元気に

(1)雇用をふやし働き方を改善する
人間らしく働き、人間らしく暮らせる収入を得られるよう、男女賃金格差をなくし、非正規雇用から正規雇用への転換、長時間労働の解消など県と市町村が模範を示し、企業への働きかけを強化します。 ほか

(2)地域経済の活性化をはかる
不公正な既得権益擁護の仕組み(汚職構造、天下り、利権)をなくし、県民の信頼と納得を第一にすすめます。
ムダな大型開発をやめ、公共事業の重点を「生活密着型」に移し、雇用効果が大きい医療・福祉、教育、防災・エネルギー分野の公共部門を拡大します。 ほか

(3)食と農の豊かな発展を
米価の安定策と困窮者支援を目的に、米を国や県が買い上げ、困窮者向けに提供する等食糧支援策を充実させます。
大幅に削られた農業予算をふやし、価格支援や所得支援をすすめます。
家族農業を推進し、小規模農業者に対する支援を充実させます。 ほか

3 原発依存を脱し、自然エネルギーで雇用をつくる

(1)原発からいのちを守る
2021年3月の水戸地裁東海第二原発差し止め判決を踏まえ、老朽化し被災した東海第二原発の再稼働には同意しないで、東海第二原発を廃炉にします。
福島原発事故の原因、健康と生活への影響、県内の放射能汚染状況を県民とともに徹底的に検証します。 ほか

(2)原子力防災を見直す
県内(東海村、大洗町)にある、原発、再処理施設、研究用原子炉、核燃料工場等の原子力施設での事故による、最悪の事態を想定して、原子力災害対策計画及び実効性ある体制を作り直します。
新型コロナ等の感染症対策を加えた、災害発生時の避難方法、仮設住宅や避難者支援のあり方を見直します。 ほか

(3)省エネルギー・再生可能エネルギー先進県をめざす
建物断熱の徹底、廃熱の有効利用等、省エネルギーをすすめます。
太陽光発電や風力発電等の自然再生エネルギーの普及のための支援、ソーラーシェアリングの大幅拡大等をすすめます。 ほか

4 憲法と住民自治をくらしに生かす社会の実現

(1)憲法を県政のあらゆる分野に活かす
県民の個人の尊厳を無条件で尊重し、あらゆる人が安心してくらせる茨城県をめざします。
憲法が保障する「幸福を追求する権利」「健康で文化的な生活を営む権利」「教育を受ける権利」など基本的人権をくらしのすみずみに活かします。 ほか

(2) 地方のことは住民の意思にもとづいて
日立市に計画されている産業廃棄物最終処分場の計画は、住民の反対の意見を踏まえ、撤回します。
国の言いなりではなく、茨城県のことは茨城県が主体的に決める地方自治を貫きます。 ほか

5 ジェンダー平等に基づく誰もが尊重される社会の実現

根強い「性別役割分担意識」をなくし、あらゆる分野に残る男性優位を打破して女性の地位を向上させ、男女平等を実現させます。選択的夫婦別姓制度、女性差別撤廃条約選択議定書の調印などについても、政府のその実現を求めます。
「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」に基づき、地方議会でも議員間男女同数化を実現します。 ほか

https://go2senkyo.com/articles/2021/08/19/61418.html

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