キャンプやバーベキューでステーキを絶品に仕上げる! 「アルミホイル」を使った究極の焼き方を伝授

こんにちは。キャンプで一番のご馳走はやっぱりステーキだと思うくにぱぐです。キャンプ、バーベキューで焼く分厚い肉の美味さは何物にも代えがたいですが、上手に焼き、より美味しく食べるにはコツがあります。今回は「ステーキの究極の焼き方」をアルミホイルを使って紹介してみます。

ステーキを美味しく焼くには「鉄板」が必須!

筆者撮影

バーベキューというと、炭火に金網を敷いて焼く、というのが一般的ですが、これは焼肉用の薄い肉を焼く場合の焼き方です。

網焼きは肉表面が焼けるのは早いのですが、分厚い肉の中心部まではなかなか火が通りにくく、結果としてステーキに使用すると、表面は焦げて中が生、という状態になりやすいです。

ですので、ステーキを焼く場合は鉄板を使いましょう。

鉄板の良さは、火にかけることで蓄熱をする点です。

炎で肉を焼くのではなく、この貯めこまれた熱で調理をするのです。十分に熱した鉄板は、肉を乗せても温度が下がらず、熱により肉の中心までしっかりと火を通してくれます。

鉄板は「厚ければ厚いほどよい」とされますが、市販のキャンプ用焼肉プレートは3ミリ~6ミリ程度が普通です。それ以上のものは重みもかなりあり、あまりキャンプ向きとは言えませんので、とりあえず最初は3ミリ~6ミリ程度のものを使いましょう。

今回はユニフレームとテンマクデザインの2種類の鉄板で焼いてみました。

ユニフレームの鉄板は単純なデザインですが、テンマクデザインの男前グリルプレートは溝があり、余計な脂が流れ落ちていく構造です。

食べ比べてみると、男前グリルプレートのほうがさっぱりと食べられますが、この辺は肉質や好みもあり、どちらがいいとは言い切れない部分もありますね。

なお、鉄板がないという場合はスキレットでも大丈夫です。

もう1つ、今回は炭火を使用していますが、結局焼くのは鉄板なので、火元が何であるかは実はあまり関係がありません。ガスバーナーでも、熾火にした焚火でもステーキは美味しく焼けます。

▼鉄板についてはこちらの記事も参考に!

ステーキ焼く前に用意をしておきたいもの

ステーキを美味しく焼くために必要なものは(鉄板を除くと)下記の通りです。

筆者撮影

調味料

  • アウトドアスパイス(今回は「ほりにし」)
  • バター(ステーキ1枚に5g程度)
  • ステーキソース
筆者撮影

道具

  • アルミホイル
  • ナイフ
  • トング

アウトドアスパイスはお好みのもので結構です。

塩胡椒だけでも構いませんが、アウトドアスパイスにはより味を深めてくれる調味料やスパイスが足されており、その結果複雑な味わいになるため、調味料の数を減らしたいキャンプ時には便利なアイテムです。

今回「ほりにしスパイス」を使用しました。こちらは陳皮が入っているので、柑橘系の爽やかさが少し感じられるのが特徴的です。

バターはステーキ1枚に5グラムもあれば十分です。これがあるとステーキに香りとコクが出ます。

ステーキソースは市販品を使ってしまうほうがキャンプでは簡単です。アウトドアスパイスだけあれば、ソースはなくてもいいぐらいなので、重要度は低く、わざわざ現地で作る必要はないと思います。

道具としては、ナイフやトングは当然いりますが、アルミホイルが極めて重要だと覚えておいてください。使い方はこの後説明します。

ステーキをおいしく焼くための6つのポイント 事前の温度管理と焼いたあとの「寝かせ」が大切!

それではここから実際にステーキを焼いていく手順とコツを書いていきます。

【ポイント1】ステーキ肉は常温に戻し、鉄板は熱々にしておく!

筆者撮影

いきなり一番大切なポイントです。

ステーキ用の肉はクーラーボックスから出して、30分ほどかけて常温に戻します。こうすることで、中まで火が通りやすくなります。

30分後に焼きだす、というタイミングを考えながら、鉄板にも火を通していきましょう。炭火であれば火が安定するまで30分はかかりますので、肉を常温に戻し始めるタイミングで火起こしを始めましょう。

鉄板から煙が出るようになったら焼き始めるタイミングです。

【ポイント2】肉を柔らかくするため、ナイフで筋を切っておく!

筆者撮影

肉を焼く前に、ナイフで切れ目を全体に入れます。裏表両面に入れておきましょう。こうすることで肉が縮んで硬くなることを防ぐことができます。

特に肩ロースなどの硬めの肉を焼く場合は、思いきって筋を切断するぐらいはしておいたほうがよいです。

【ポイント3】下味は焼く直前につける!

筆者撮影

下味はアウトドアスパイスでつけますが、塩分が肉から水分を逃がしてしまい、味を落とすことに繋がるので、焼く直前に振りかけるようにします。これも全面、ただし、薄めにつけましょう。

つけたらすぐに鉄板に乗せますので、この段階で鉄板が熱々になっているようにタイミングを調整しましょう。

【ポイント4】焼き加減は肉の側面を見て確認!

筆者撮影

鉄板に肉を乗せる時は、はみ出ないように位置をイメージし、一気に乗せていきます。

筆者撮影

焼いている最中はなるべく肉に触らないようにしますが、男前グリルプレートの場合、片面を焼いている時に60度~90度ぐらい一回だけ回すと、網目上の焼き色がついて、より美味しそうに仕上がりますよ。※これは演出でもあるので、片面だけでも構いません。

肉の焼き具合は側面の色の変化に注目します。だんだん鉄板に接している面から、肉の色が変っていくからです。

普通は側面の6~7割程度色が変わったら引っくり返して、もう片面を焼きます。これでミディアムレアぐらいの焼き加減。5割を切るようだとレア、8割以上だとウェルダンになります。

【ポイント5】両面を焼いたらアルミホイルで包んで休ませる

筆者撮影

もう片面も焼き色をつけたら、アルミホイルでバターと一緒に肉を包みます。

これで15分程度肉を休ませましょう。こうすることでレアでも肉汁が落ち着いて透明になり、食べやすいステーキになります。

また、肉の熱でバターが溶け、コクが出てきます。このため、バターもある程度常温に近づけておきましょう。冷たいバターだと、肉が一気に冷めてしまいます。

【ポイント6】ステーキ肉をカットし、味付けして頂きます!

筆者撮影

15分程経ったら、ステーキをカットし、お好みでステーキソースをかけて食べましょう。多少火が通ってなくても、焼き過ぎていても、この作り方であればかなり美味しく食べられるはずです。

もし、肉が冷めすぎてしまった場合は、アルミホイルにくるんだまま鉄板に再度乗せ、裏表を30秒ずつぐらい焼き直してください。

どんな肉でもおいしいステーキになる! 特徴を知っておくとなお美味い!

筆者撮影

最後にステーキに使う牛肉の部位について説明を簡単にまとめます。値段が高ければおいしい…は間違ってはいないのですが、脂の多さや柔らかさなどは好みが優先される部分でもあるので、購入の前に一読頂けるとよいかと思います。

  • サーロイン
    一般的なステーキ肉というとこれですね。脂が乗っており、柔らかく、味は濃厚で、食べやすい部位です。たまのステーキを楽しむならサーロインがまず無難でしょう。
  • ザブトン
    今回の撮影では国産牛のザブトンを使用しました。ザブトンは肩ロースの芯の部分で、旨味は濃厚、そしてとろけるやわらかさがある贅沢部位です。反面少し脂が強いと感じる人もいるかもしれません。
  • シャトーブリアン
    シャトーブリアンはヒレ肉の一部です。ヒレは筋肉なので、普通かなり硬くなるのですが、シャトーブリアンは例外。霜降り肉で、こちらもかなりの贅沢部位ですね。やはり脂は強め。
  • イチボ
    イチボも霜降りですが、こちらはモモ肉です。なので、サーロインなどに比較するとさっぱりはしていて、一方で柔らかくもあるという感じです。ここもかなり旨味のつまった部位。結構な厚みのあるステーキ肉が多いようです。
  • ランプ
    イチボ同様モモ肉では柔らかい部位ですが、より歯応えと食べ応えを感じられます。ランプはステーキとしては比較的おなじみの部位で、気軽に食べたい時にはおすすめです。
  • 肩ロース
    肩ロースは焼肉や煮込みに本来使う部位で、ステーキだと少し歯応えが強すぎるかもしれません。とはいえ格安で大きな塊が買えるのもメリットなので、工夫をしながら焼いてみるとよいと思います。

キャンプでステーキは、時に宿泊代を上回る金額になることもあるほどの贅沢で勇気がいりますが、それだけに失敗はしたくないものです。焼き方をマスターして、最高のディナーを楽しみましょう!

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