韓国人プロデューサー/DJのNight Tempo、「昭和グルーヴ」シリーズの記念すべき第10弾で念願の菊池桃子公式リエディットが実現!

海外で巻き起こっているジャパニーズ・シティ・ポップのブームが日本のメディアでも紹介されている中、その象徴的な「プラスティック・ラブ」現象を巻き起こした立役者の一人=韓国のプロデューサー/DJのNight Tempo。2019年4月にWinkの公式リエディットでスタートした「昭和グルーヴ」プロジェクト、かねてより「リエディット出来れば」と、インタビューでも公言してきた菊池桃子の昭和グルーヴが、シリーズ第10弾で遂に実現。9月10日に4曲入りで配信リリースされることが決定した。

菊池桃子は、1984年に「青春のいじわる」でデビュー、清純派アイドルとして人気を博した日本を代表する80年代女性アイドルの一人。そして、その彼女の当時の楽曲は、ここ最近、海外で話題となっているジャパニーズ・シティ・ポップとしても高い評価を得ている。因みに彼女の楽曲のほとんどを作曲しているのは、松原みき「真夜中のドア / Stay with Me」の作曲者であり、80年代の音楽シーンに数々のヒット曲を送り込んだ林哲司。 Night Tempoは菊池桃子の作品の大ファンで、音楽のみならず、彼女の写真集や映画のVHSビデオもコレクション、主演映画『アイドルを探せ』のポスターを自宅に貼っていたりするほど。昨年3月に放送されたNHK『おはよう日本』のインタビューで「今一番、リエディットを手掛けたい人は?」という問いに「菊池桃子さんです」と全国区で公言していた彼の想いが伝わり、記念すべき昭和グルーヴ第10弾で彼女の公式リエディット集が発売されることとなった。

今回の昭和グルーヴは、第2弾の杏里以来の4曲入りという力の入れよう。Night Tempo渾身の選曲による収録曲は以下のとおり。

1. Alfa Flight(Night Tempo Showa Groove Mix)

この昭和グルーヴの発売日から、ちょうど36年前の1985年9月10日にリリースされた彼女の2ndアルバム『TROPIC of CAPRICORN』に収録のナンバー。シングル・カットこそされていないが、輝かしい未来への飛翔をテーマにした、この多幸感溢れるナンバーを、Night Tempoは昭和グルーヴ幕開けを飾るのに相応しいアッパーなフューチャー・ファンクへと昇華。ちなみにこの2ndアルバムには、彼女を代表する大ヒット曲「卒業―GRADUATION―」も収録されている。

2. ガラスの草原(Night Tempo Showa Groove Mix)

菊池桃子がラ・ムーとして活動を始める前、1987年10月にソロ・シンガーとして最後にリリースしたシングル。彼女が当時主演したTVドラマ『恋はハイホー!』のエンディング・テーマ曲。オリコン首位獲得は逃しているものの、ファンの間では非常に人気が高い楽曲。『レコード・コレクターズ』2020年7月号「シティポップの名曲ベスト100 1980-1989」にもランクインするなど、今なお評価が高いこのシティ・ポップ・ナンバーをNight Tempoはダンスフロアを意識した四つ打ちへとリエディット。マルチトラックからのリエディットならではの、ファン驚きのエンディングにも注目。

3. Good Friend(Night Tempo Showa Groove Mix)

Night Tempoが生まれた1986年にリリースされた、彼女の3rdアルバム『ADVENTURE』に収録のナンバー。ヒット・シングル「もう逢えないかもしれない」も収録した、このアルバムはジャパニーズ・シティ・ポップ・クラシックスとしてここ最近、国内外で評価が高まっている作品。米ニューヨークのレーベル、Ship to Shore PhonoCoが本作を2020年にアナログでリイシューもしている。彼女が得意とする切な系のこの佳曲をNight Tempoは原曲の良さを活かしながら、グルーヴィーなフューチャー・ファンクへとリエディットしている。

4. Night Cruising(Night Tempo Showa Groove Mix)

「どれも推し曲です」とNight Tempoが語る菊池桃子の昭和グルーヴの最後を飾るのは、すでにネットでは人気のある、やはり『ADVENTURE』収録の「Night Cruising」を公式にリエディット。この美しくて儚いバラード・ナンバーが、夜の街をドライヴ(クルージング)しているかのような感覚へと誘うチルなクラブ・トラックへと変貌を遂げている。 収録曲に、いわゆる彼女の日本でよく知られている代表曲を選ぶのではなく、海外マーケットも意識した、自身のフェイバリットばかりを集めた選曲は、日本のリスナーには新しい発見となるだろう。そして、現代にアップデートされたリエディットで、国内外の若い世代にはフロアで機能するダンスミュージックとして届くのかもしれない。 ただ昭和歌謡が好きで続けてきた活動が実を結び、念願の菊池桃子の楽曲の公式リエディットをリリースすることとなったNight Tempo。この記念すべき第10弾は彼のキャリアにとって大きなマイルストーンとなるはず。そして、彼の飽くなき昭和のディグ、キュレーション&アップデートは続いていく。

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