〈直江津全力取材〉男女の木製人形2体 店頭で来店客歓迎 上越市中央2の大塚屋酒店

 「WELCOME(ウエルカム)」「いらっしゃいませ」―。上越市中央2の大塚屋酒店(渡辺俊智店主)で長年、店頭に立ち、来店客を迎える男女の木製人形2体が目を引く。

右が男性、左が女性の木製人形。店内入り口で来店客を歓迎する

 人形に使われている木材はシラカバ、津南町森林組合で製造された。木製の帽子をかぶり、両腕が曲がる作りで、ピノキオを思わせる鼻には来店歓迎のメッセージ札を提げている。女性の方は三つ編みのお下げ髪という工夫も施されている。

 同店は、長野県小諸市の大塚酒造で酒造りに携わっていた初代が、昭和初期にのれん分けの形で創業。関川改修に伴い平成6年7月の新装開店に際して人形を置いた。台座に車が付いているため、移動が可能。当初は店舗外に出したが、現在は入り口内部に常設。「忙しい時はしまい忘れることもあった。結構重いので動かすのが大変。(木製のため)雨風で傷むことも考えた」と渡辺店主(65)。

 名前を募集したこともあったが、命名に至っていない。直江津祇園祭には法被を着せるという。コロナ禍で2年続きの中止に渡辺店主は「(商売は)大打撃だ」と表情を曇らせた。

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