「守り犬」出現/古座川の一枚岩

一枚岩に現れた「守り犬」(和歌山県古座川町相瀬で)

 和歌山県古座川町相瀬の国指定天然記念物「古座川の一枚岩」に今年も「守り犬」の影が現れる時季になった。観光客らが訪れ、写真に収めている。

 一枚岩の対岸にある通称「犬鳴」の山影が、毎年4月19日前後と8月25日前後の約1週間、一枚岩に映る。見える時間は午後4時45分ごろ~5時5分ごろの約20分間で、雨や曇りの時は現れない。

 古座川町には、太地町にすんでいた岩が大好物の魔物が、池野山の虫喰(むしくい)岩、月野瀬の牡丹(ぼたん)岩などを食べ、一枚岩にたどり着き、かじりついたところ、犬にほえられて逃げたという民話が残っている。岩に映る影の形が、犬がほえているように見えることから「一枚岩の守り犬」として有名になっている。

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