28、29日の花火中止/白浜町「苦渋の決断」

白浜の夜空を彩る花火(7月18日撮影)

 和歌山県白浜町の白良浜で28、29日夜に開催予定だった二つの花火イベントが中止になった。新型コロナウイルスの感染拡大状況を踏まえた。

 町や町内の観光、商工団体のトップが出席した代表者会議が26日にあり、井澗誠町長が要請し、各団体側が了承した。井澗町長は取材に「苦渋の決断だ」と話した。

 中止になったのは28日の「メッセージ花火」(白浜温泉旅館協同組合主催)と、29日の「SHIRAHAMA2021花火ラリー」(南紀白浜観光協会主催)。7月10日以降、悪天候による中止を除き、それぞれ毎週土、日曜に開催、次回が最終回だった。協会の「ラリー」には過去7回で計約1万7千人が来場した。

 井澗町長は「医療提供体制が逼迫(ひっぱく)する中、人が集まるイベントは極力避けて感染リスクを減らすべきだと考えた」と説明。「感染状況が落ち着けば、イベントが開催できるよう、各団体に協力したい」と話した。

 代表者会議では、白良浜海水浴場を閉めるかどうかも協議したが、閉鎖することが混乱を招きかねないとして見送ることにした。

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