アイシン、フードデリバリーサービス「めしクルー」の提供範囲拡大

アイシンは8月2日、フードデリバリーサービス「めしクルー」を、2021年8月から愛知県西尾市、碧南市で提供開始すると発表した。同サービスは、愛知県刈谷市で実証実験を行っている。

コロナ禍において、「テレワークなど在宅での食事が増える環境で、便利に食事をとれるようにしたい。」というニーズがある。一方で、飲食店では「来客数減の中、活気を取り戻したい。」「デリバリーはやってみたいが、自分で注文サイト設置やドライバー確保など体制を整えるのが難しい。」というそれぞれの課題を持っている。

アイシンは、乗り合い送迎サービスの「チョイソコ」、運転代行アプリ「うんてん代コール」などのサービスを提供している。「移動したい人や、運びたいモノをそれができる移動手段とつなげるマッチングサービス」だ。

「チョイソコとよあけ」が示す、新しい地域交通の作り方 ― 住民と自治体と事業者の参加型プラットフォーム (前編)

都市部と地方、観光地など、その地域事情ごとにMaaS化が進んでいる。特に地方では、運転能力の低下によって、自家用車の運転が困難になり移動手段をなくしてしまう高齢者が増加する反面、担い手となるべき既存公共交通は十分に発達できておらず、さらに財政難や運転手不足などによって衰退しつつあるなど、「交通難民」...

「めしクルー」はこれらの技術やノウハウを生かし、利用者、飲食店と配達者(運転代行業者等)を結んだものだ。刈谷市では、料理のデリバリーに加えて、野菜セットやお酒も配達できる。これにより、地域のさまざまな店舗の活性化に繋げている。

同サービスの特徴は、複数の飲食店のメニューを一括で注文でき、車両で運ぶため大量オーダーにも対応できることだ。効率的に複数の飲食店から料理をピックアップし、複数の利用者に効率的に配達するルートを、カーナビで培った技術を応用したシステムで算出する。

同サービスは、初めての地域拡大として、西尾市と碧南市において2021年8月からサービス提供を開始し、全国への本格展開を目指して進める。アイシンは、これからも強みとする技術やノウハウを生かして、その時代や環境を踏まえた社会の困りごとを解決する。そして、「“移動”に感動を、未来に笑顔を。」を実現する企業を目指すと述べている。

「めしクルー」実施概要

(出典:アイシン Webサイトより)

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