【MLB】19連敗中の“最弱”球団に連敗 大谷翔平が打っても投げても勝てぬエンゼルスの窮状

日本時間27日の試合で、エンゼルスはオリオールズに大敗【写真:Getty Images】

大谷が先頭打者本塁打を放つも、1-13で大敗したエンゼルス

■オリオールズ 13ー1 エンゼルス(日本時間27日・ボルティモア)

エンゼルスの大谷翔平投手は26日(日本時間27日)、敵地でのオリオールズ戦で先頭打者本塁打を放った。初回に先制点を生み出す41号ソロ。その後は2つの四球を選んで3度出塁したものの、チームは1-13で大敗した。

前夜の投打同時出場から“中半日”で臨んだこの試合。初回の第1打席、左腕・エイキンが投じた甘いカーブを一振りで捉えた。打球は高々と舞い上がり、長い滞空時間の末に右翼スタンドへ。7試合ぶりの41号で本塁打王争いで2位のゲレーロJr.(ブルージェイズ)に5本差をつけた。

3回の第2打席、8回の第4打席では四球を選んで、この日は3度出塁。OPSは1.002となり、ア・リーグトップに。ただ、チームは投手陣が崩壊。3番手のペゲーロが1回もたず5失点炎上。6番手のホイトも味方の失策絡みで5点を失い、計13失点で大敗した。

大谷が先発登板した前日の試合ではリリーフ陣がリードを守れずに逆転負け。大谷の9勝目も消滅し、19連敗中だったオリオールズに連敗ストップを許した。そして、この日の大敗で2連敗。ア・リーグ東地区でぶっちぎりの最下位、メジャー全体でも最低勝率のチームを相手に痛い敗戦となった。

大谷が本塁打を打った38試合は負け越し、大谷の白星は3試合で消滅

投打で“孤軍奮闘”の大谷だが、その活躍がなかなか報われない試合も多い。前日は勝ち投手の権利を手にしつつも、チームは逆転負け。この日は先頭打者弾含む3度出塁しながらも大敗。今季はこういった試合が多くある。

打者で言えば、今季ここまで41本塁打を放っているが、大谷がアーチをかけた全38試合で、チームは18勝20敗と2つの負け越し。リードを奪いつつも、追いつかれたり、ひっくり返される試合が散見されている。

投手でもそうだ。今季ここまで19試合に登板し、8勝1敗、防御率3.00の好成績を残す。ただ、大谷の登板した試合全てを見ると、チームは12勝7敗。大谷が勝ち投手の権利を持ちながら、リリーフ陣によって白星が消滅した試合が3試合あり、好投しつつも味方の援護がなかった試合も3試合ある。

こうしたチーム状況には、地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」でスポーツコラムニストとして活動するヘレネ・エリオット氏も「オオタニとトラウトの全盛期を無駄にし続けている。質の高い先発投手にもっと重きを置かない限り、これは終わりなく繰り返されるだろう。オオタニとトラウトが抜きん出ても、チームはプレーオフに進出できない」と厳しく指摘していた。(Full-Count編集部)

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