【東京パラリンピック】銅メダルの柔道・瀬戸はソフトバンクファン 目指すは「金メダル」と「始球式」

瀬戸(上)が3位決定戦を制し、銅メダルを獲得(ロイター)

若武者が描く〝2つの夢〟とは――。東京パラリンピック・柔道競技(27日、日本武道館)、男子66キロ級の3位決定戦が行われ、初出場の瀬戸勇次郎(21=福岡教育大)がギオルギ・ガムジャシビリ(ジョージア)に内股すかしで一本勝ちし、銅メダルを獲得。「めっちゃうれしいです」と笑顔を見せた。

福岡県出身の瀬戸は、先天性の弱視で視力は左右0・1未満だが、4歳から柔道をスタート。高校3年の夏に視覚障がい者柔道と出会った。今回が自身初の大舞台だったが、自身の柔道を貫いた。

ただ、瀬戸はさらなる高みを見据えている。大会前に「どの大会でも一番上を目指したいと思っている」と語るなど、勝利への思いは人一倍強い。「今回の反省を、次の国内大会から出直して、次は(3年後の)パリ大会で金メダルを取れるように頑張っていきたい」とリベンジを誓った。

そして、もう1つの夢がプロ野球・ソフトバンクの本拠地ペイペイドームのマウンドに上がることだ。生粋のソフトバンクファンで、かつて野球トークに花を咲かせた際には「メダルを取ったら始球式に呼んでいただけたら」と冗談っぽく話していた。ちなみにイチオシの選手は中継ぎとして活躍する甲斐野央投手。「もし、会ってお話できるなら、それはちょっと楽しみ」と声を弾ませた。

「パリ大会金メダル」&「始球式」の2つの夢を実現すべく、これからも己の道を走り続ける。

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