【DDT】鉄人・小橋建太 遠藤哲哉を熱血指導「心の底から悔しいと思わなきゃダメだぞ!」

小橋(右)目を見開いて、遠藤のトレーニングに付き合った

悔しさをバネにさらに飛べ! 鉄人・小橋建太(54)が27日、DDTのKO―D6人タッグ王者・遠藤哲哉(30)の訪問を受けた。遠藤は21日の川崎大会で同王座V3に成功したが、鉄人はその動きを絶賛するとともに竹下幸之介(26)からのKO―D無差別級王座奪取を厳命。さらに開発中の新技へアドバイスを送り〝特訓〟に付き合うなどサポートに余念がなかった。

自身がオーナーを務める東京・世田谷のエニタイムフィットネス等々力店にやってきた遠藤を、鉄人は穏やかな笑顔で迎え入れた。

21日の川崎大会でKO―D6人タッグ王座を防衛したことの報告を受けると「(試合を)見たけど、体が大きくなって動きはいいし、空中姿勢も相変わらず素晴らしかった。表情も良かったよ」とまずは絶賛の言葉を送り、遠藤の表情が和らいだ。だが、その瞳の奥にある〝何か〟を見逃さないのが鉄人だ。続けて「だけど、メインでKO―D無差別級のベルトを竹下選手が(秋山)準から取ったことを心の底から悔しいと思わなきゃダメだぞ!」と厳しい言葉をぶつける。

小橋が遠藤の訪問を受けるのは、今年2月以来だ。当時、遠藤はKO―D無差別級王者で秋山とのタイトル戦を控えていた。そこで打倒秋山のアドバイスを授けたものの、惜敗で王座陥落。その後、同王座から遠藤が遠ざかったことを鉄人は気にかけていた。

鉄人の叱咤を受けて遠藤も「2月に秋山選手に取られてから自分が取り返すつもりでやってきたので、竹下にはシンプルに悔しい気持ちしかありません…。だから必ず取り返したいんです」。やはり「報告」はきっかけにすぎなかった。巻き返しの指針を求め、遠藤は等々力に足を運んだのだ。

早速、小橋は「まずはもっと体重を増やしたほうがいい。今、89キロくらい? なら95~100キロを目指すんだ。秘訣は単純だよ。よく食べて、よく寝て、たくさん練習するんだ」。そして遠藤から「実は未公開の新技を開発中で…」と動画を見せられると「もっとここをクラッチしたら威力が…」「ここじゃなくて足を持って…」「技名は募集してそこから自分で選んだほうがいい」などと具体的にアドバイス。さらに「じゃあ、この技は腕の力がカギを握るから。やっていこうか!」とジムに向かい、ハードトレで追い込んだ。

1時間に及ぶ強化練習を終えた小橋は「とにかく今は常に最高の自分をつくって『竹下選手とのタイトル戦を見たい』とファンの機運を最高潮に持っていくようにすること。そして最高潮になったところで挑戦だ! 頑張れ」と話し、気合の逆水平チョップで闘志を叩き込んだ。

鉄人魂で遠藤は再びDDTマットの中心にそびえ立つことができるか。

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