衆院選 長崎 自民4区公認問題 現職優先に平戸市長意見

 次期衆院選長崎4区の自民党の公認候補を巡る問題で、党県連顧問の黒田成彦平戸市長が「現職優先」という原則だけでなく、具体的な政治行動や実績なども審査して候補を選定すべき、との趣旨の文書を県連に提出していたことが27日、分かった。
 自民の4区候補を巡っては昨年秋、西海市の3地域支部などが、現職の北村誠吾氏(74)の地方創生担当相時の不安定な国会答弁などを理由に、再考するよう県連に要求。党本部の「現職優先」の方針でいったん収束したが、3支部と県看護連盟が今月、同市区選出県議で前議長の瀬川光之氏(59)を公認するよう県連に求めた。
 関係者によると、黒田氏が提出した文書は24日付。北村氏とともに市政の課題に取り組んできたが、「支援」ではなく「阻害要因」になった事例もあるとして、具体的な内容を列挙しているという。
 黒田氏は取材に「『現職優先』との理由で公認候補を決めるのではなく、北村、瀬川両氏のいずれがふさわしいか判断してほしい」と述べた。
 北村氏は黒田氏の文書について「提出されたことを聞いていないが、自民党は多様な意見を尊重する。最後は党の規約でまとまると思う」と話した。
 3支部は党県第4選挙区支部(支部長・北村氏)の役員会で早急に協議するよう求めており、北村氏側は近く開催する方向で日程を調整している。

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