横浜がIR誘致 撤回でも 佐世保市長「優位になる話ではない」 

 長崎県と佐世保市がハウステンボス(HTB)への誘致を目指す、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)を巡り、朝長則男市長は27日の定例記者会見で、横浜市長選でIR誘致撤回を掲げた山中竹春氏が当選したことについて、「(横浜の断念で)長崎IRが優位になる話ではない。(国の認定基準を満たすため)県やIR事業者と一体となって進める」と述べた。
 秋の衆院選や来年の知事選でIR誘致が争点化するかは「(候補者など)いろいろなことが不透明。今は言えない」としつつ、「これまで県や市の議会で大多数が賛同した。反対もあるが、推進できると思っている」と強調した。
 県がIRの設置・運営を任せる方針を示したオーストリア国営企業関連のグループ「カジノオーストリアインターナショナルジャパン」(CAIJ)に対しては、「HTBとの整合性を重視し、(ギャンブル依存症などの)懸案事項対策もしっかりとした考えを持っている」と期待を寄せた。
 一方、事業者を選ぶ審査で落選した2グループが選定過程に問題があると主張していることについては、「厳正な審査をしたと理解している。事業者が言っていることは関知していない」とした。

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