■首位堅持、高橋決勝ゴール
明治安田J3第16節は28日、各地で5試合が行われ、カターレ富山はホームの県総合運動公園陸上競技場で、藤枝に2-1で勝利した。後半戦の白星スタートで、通算成績は8勝5分け2敗の勝ち点29となり、首位を維持。この勝利で2009年にJリーグ参入して以降、通算150勝となった。ハーフタイムには500発の花火が打ち上げられた。
富山は前半18分、後方からのフリーキックのボールに、ゴール前に走り込んだDF林堂が頭で合わせて先制した。その後は藤枝のテンポのいいパス回しに押し込まれる時間が長くなり、同28分に追い付かれた。
後半も流れは変わらなかったが、19分に抜け出したFW高橋が勝ち越しゴールを奪取した。その後は集中した守備でしのいだ。
次戦は9月5日に愛鷹広域公園多目的競技場で沼津と対戦する。
■少ない好機生かす 薄氷を踏む勝利だった。富山は終始押し込まれる苦しい内容だったが、少ない好機をものにして勝ち点3をたぐり寄せた。石崎信弘監督は「押し込まれる時間もあったが、チーム全体で勝利をつかめた」と安堵(あんど)感をにじませた。
富山のDF陣の間にポジションを取り、人数を掛けて攻め込む藤枝に苦戦した。持ち味のハイプレスが封じられ、自分たちのサッカーができなかったが、セットプレーと、途中出場のMF末木とFW高橋の連係からの得点で、白星につなげた。
ボールを奪いに行く積極的な守備からリズムをつくる富山だが、プレスが機能しなければ守勢を強いられる課題がこの試合でも浮き彫りになった。
それでも、選手交代やシステム変更、最後までハードワークし続けることで苦しい戦いを制し、勝ち点3につなげられたことは好材料だ。
新加入で初出場したFWマテウスは「厳しい戦いが続くが、ひとつひとつ階段を上るように戦っていくだけ」。悲願のJ2復帰に向け、負けられない後半戦が始まった。(南貴大)
富山 2 - 1 藤枝 1 (前半) 1 1 (後半) 0
▽得点 【富】18分 林堂 64分 高橋 【藤】28分 鈴木惇 ▽交代 【富】46分 大野→高橋 60分 花井→末木 79分 音泉→田中佑 79分 マテウス→吉平 90分+6 柳下→今瀬 【藤】60分 横山→清本 60分 温井→稲積 68分 秋本→金 77分 大石→森島 77分 押谷→堀 ▽警告 【富】31分 大野 【藤】 5分 秋本 15分 杉田 ▽シュート 【富】10【藤】11 ▽観衆 3790人
【富山】 GK 1 西部 洋平 DF 4 戸根 一誓 DF 19 柳下 大樹 DF 23 林堂 眞 MF 10 花井 聖 MF 13 安藤 由翔 MF 17 姫野 宥弥 MF 20 音泉 翔眞 MF 22 椎名 伸志 FW 9 大野 耀平 FW 28 マテウス レイリア
控えメンバー GK 31 齋藤 和希 DF 5 今瀬 淳也 MF 16 末木 裕也 MF 29 中山 陸 MF 50 田中 佑昌 FW 27 吉平 翼 FW 8 高橋 駿太
【藤枝】 GK 1 杉本 拓也 DF 22 久富 良輔 DF 6 秋本 倫孝 DF 3 鈴木 翔太 MF 15 杉田 真彦 MF 7 鈴木 惇 MF 33 河上 将平 MF 23 温井 駿斗 MF 26 横山 暁之 FW 10 押谷 祐樹 FW 9 大石 治寿
控えメンバー GK 40 名良橋 拓真 DF 19 稲積 大介 DF 32 金 正也 MF 13 堀 研太 MF 41 清本 拓己 MF 5 岩間 雄大 FW 20 森島 康仁