約3か月リーグ中断の中国サッカーから外国人選手が相次いで「脱出」

サッカーは中国でも大人気のスポーツだが…(ロイター)

中国サッカーからブラジル人を中心に外国人選手の〝脱出〟が相次いでいると中国メディア「上海モーニングポスト」が伝えている。

同メディアによると、中国スーパーリーグは今シーズン開幕前に、政府の規制強化あって多くのクラブが外国人選手との契約を終了した。ただ、その後も「リーグの過程で契約を終了した外国人選手は無意識のうちに二桁に達した」という。

特に中国サッカー界は同代表が20年ぶりの出場を目指すカタールW杯アジア最終予選を勝ち抜くため、リーグを3か月半も中断するなど全面バックアップ中。同代表は18日から合宿をスタートさせ、現在はカタールを拠点にチームの強化に励んでいるものの「スーパーリーグにいいニュースがない」という。

実際に、長期にわたってリーグ戦が行われないことから多くの外国人選手が中国から〝脱出〟している。北京国安のMFジョナタン・ビエラは今夏にスペイン2部ラスパルマスに移籍し、韓国代表DF金玟哉もトルコ1部フェネルバフチェに移籍した。また、山東泰山のブラジル人FWホジェル・ゲデスも退団を希望していると、母国メディアに報じられたように流出が相次いでいる。

もともと外国人選手を中心にリーグをレベルアップさせていたが、規制によりビッグネームが去ると、多くの外国人も中国から撤退し始めるなど、悪循環に陥っている。同メディアは「一部のコメンテーターは過去10年間で最悪の瞬間にあるという」と伝えていたが、代表強化にはリーグのレベルアップが不可欠とされており、今後の動向も気になるところだ。

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