実の息子より桂米朝さんの芸風を引き継ぐ桂宗助が米朝さんの俳号「八十八」を襲名

着到板の名札に笑顔の桂八十八

落語家・桂宗助改め八十八(57)が29日、大阪市のサンケイホールブリーゼで「桂宗助改メ2代目桂八十八襲名披露公演」を開催した。

人間国宝の故桂米朝さん最後の内弟子である宗助は、この日の楽屋入りをもって米朝さんの俳号「八十八」を襲名。

楽屋入り口の着到板の「桂八十八」の名札を確認すると、「バタバタしてて、まだ実感がない。母親は今朝も『宗助って呼んでいいよな?』と言っていた。慣れるまで時間がかかりそう」と苦笑いしたが、「いまだに恐れ多いですけど、なっちゃったものは仕方ない。師匠の名前を大事にしていきたい」と意気込んだ。

米朝さんからなかなか弟子入りを認められなかったが、入門後は板前修業で身に着けた手際の良さや優しい性格でかわいがられ、通常は3年で終わる内弟子生活は5年になった。数多い米朝さんの弟子の中でも「米朝の芸風を一番受け継いでいる」といわれており、口上では桂南光が「身内の人なんか、あんまり米朝師匠に似てないのに」と、米朝さんの息子の桂米団治をチクリとやって笑わせていた。

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