【東京パラリンピック】柔道・小川和紗 銅メダル獲得も涙「次は銅から金に変えたい」

柔道の女子日本代表に待望のメダルが

東京パラリンピック・柔道競技(日本武道館)、女子70キロ級の3位決定戦が行われ、小川和紗(24=オー・エル・エム)がオリガ・ザブロドスカヤ(RPC)に優勢勝ちを収め、銅メダルを獲得した。

小川は、1回戦は一本勝ち。準々決勝は不戦勝で準決勝に進出したが、一本負けを喫した。それでも、気持ちを立て直し、3位決定戦では体落としで技ありを奪い、勝利を引き寄せた。

今大会の日本女子勢で唯一となるメダル。「やっぱり金メダルが欲しかったが、メダルがないよりはいいかなと思ったので、すごくうれしい。自己評価では未熟な面はあるが、攻める柔道ができるようになった。父と仲良しなので、まずは父に一番にメダルをかけてあげたい」と振り返った。

ただ、同時に悔しさを残った大会となった。「ここで1回銅メダルを取れたので、3年後のパリ大会に向けてもっと自分を磨いて、次は銅から金に変えたい」と涙ながらにリベンジを誓った。

千葉県出身の小川は、脳腫瘍の一種である視神経膠腫で、視力は両目とも0・01程度。中学1年で柔道を始めたが、視力が徐々に低下。高2の時に盲学校に転入して一度は競技から離れたが、高校卒業後に視覚障がい者柔道へ転向。当初は63キロ級だったが、食トレなどで増量をして70キロ級に階級を変更した。

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