【詳報】2日間で109人感染 和歌山県、「油断できない」

 和歌山県は28日に71人、29日に38人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。29日発表の感染者数は、12日以来、17日ぶりに40人を下回った。入院者数や病床使用率もここ数日、減少傾向にあるが、県は感染者の減少について「一時的なもの。大阪府などの感染者数もかなり多く、学校が再開されていくので、まだまだ油断できない」とし、引き続き、感染対策の徹底を呼び掛けている。

 28日と29日の保健所管内別の新規感染者数は和歌山市48人、田辺17人、岩出15人、湯浅9人、御坊と橋本が各6人、新宮と海南が各2人、県外が4人。

 29日時点の入院者は511人。26日には過去最多の562人となっていたが、3日連続で減少した。病床数586床(うち臨時病床16床)の使用率は87.2%。90%未満になったのは23日以来6日ぶり。

 直近1週間の人口10万人当たり感染者数は52.1人で、4日連続で減少した。保健所管内別の最多は田辺管内の80.7人、次いで和歌山市58.2人、岩出46.1人など。

 県は28日、JR線路工事の管理監督をしている大鉄工業和歌山支店和歌山出張所(和歌山市吉田)を81件目のクラスター(感染者集団)に認定した。29日までに従業員7人の感染が確認されている。

 このほか、すでにクラスターに認定されている3件で、感染者が増えた。紀の川市の美容室では来店客1人の感染が新たに判明し、従業員5人と合わせて6人の感染が分かった。来店客93人を検査している。

 有田川町の学童クラブでは、支援員1人と児童1人の感染が判明し、クラスターは9人となった。和歌山市の保険代理店では従業員の感染者が2人増え、8人となった。

■2人の死亡確認

 和歌山市在住の100歳代男性と80代女性の死亡を、いずれも28日に確認した。男性は、院内感染があった和歌山市の「古梅記念病院」に入院していた。死者は54人となった。

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