口のきけない青年 親が身代金を払ってくれない少女 巡り合いが孤独感を浮き彫りに 「声もなく」公開決定

闇の仕事を請け負う口のきけない青年と、両親に身代金を払ってもらえない少女の出会いを描いた映画「声もなく」が、2022年1月21日より劇場公開されることが決まった。

犯罪組織からの下請け仕事で生計を立てる口のきけない青年テインと片足を引きずる相棒のチャンボクは、身代金目的で誘拐された11歳の少女チョヒを預かることになる。テインとチョヒの疑似家族のような生活が始まるが、チョヒの親から身代金が支払われる気配はない。恵まれない境遇で裏稼業に手を染めたテインとチャンボク、裕福な家庭で育つものの女児であるがゆえに家族から冷遇される少女チョヒ。出会うはずのなかった者たちの巡り合わせが、韓国社会で生きる声なき人間たちの孤独感を浮き彫りにする。

青年テインを演じるのは、「バーニング 劇場版」のユ・アイン。韓国屈指のスター俳優にも関わらず、新人監督の低予算オリジナル脚本作品への出演が大きな話題を呼んだという。さらには、セリフのない難役に15kgも体重を増量して挑み、韓国で最も権威のある映画賞と言われる青龍映画賞で主演男優賞を受賞。さらに”韓国のゴールデングローブ賞”と呼ばれる百想芸術大賞では最優秀演技賞を受賞した。人懐っこい相棒チャンボクを演じるのは、「梨泰院クラス」で悪役を演じたユ・ジェミョン。相棒で父や兄のような存在であるチャンボクを、コミカルかつリアルに演じている。

監督を務めるのは1982年生まれの新人ホン・ウィジョン。犯罪映画の常識を覆すユニークな演出と個性的なキャラクター描写で、切なさとアイロニーの入り混じる新しい映画を作り上げた。初長編にして、青龍映画賞新人監督賞と、百想芸術大賞監督賞を受賞する快挙を果たした。

【作品情報】
声もなく
2022年1月21日 (金)、シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国順次ロードショー
配給:アット エンタテインメント
© 2020 ACEMAKER MOVIEWORKS & LEWIS PICTURES & BROEDMACHINE & BROCCOLI PICTURES. All Rights Reserved.

© 合同会社シングルライン