韓国ラーメンがベトナム(世界第5位市場)でもピンチ? 発癌騒動でブランド失墜・新法案懸念

ベトナム欧州で発売中止、韓国メーカーが謝罪 「申し訳ない…欧州でリコール手続き進めている」韓国紙のインスタントラーメンから1級発がん物質エチレンオキサイド(EO)が検出され、欧州でリコール命令を受けた。そのためベトナム当局が規制法案の議論に着手した。欧州では韓国のラーメンも同様の理由でリコール命令を受けている。ベトナムは世界第5位のラーメン市場であり、韓国のラーメンメーカーが影響を受ける可能性がある。

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30日、アイルランド食品安全庁(FSAI)は、ベトナムのラーメンメーカー・エースクックが製造・輸出した「ハオハオラーメングッド」(GOOD)に発がん物質であるエチレンオキサイド(EO)成分が検出されたとし、緊急リコール命令を下した。EOは、殺菌処理に使用される成分であり、発癌を引き起こす可能性を持つ。

FSAIは、ハオハオエビラーメン、GOODラーメン、ベルミチェリなどの特定期間生産製品に関してリコールを命令。中国産のヤト海鮮麺も含まれた。

韓国メディアなどによると、ベトナムではEO含有量の規制がなかったが、今回の欧州の措置を機に、ベトナムでもEO含有量規制の導入が必要であると判断し、関連法案の準備に着手したようだ。

欧州では今月、韓国産ラーメンも有害物質が検出された「ヘムルタン麺」(農心)と「ラーポッキ」(八道)がリコールされた。しかし、韓国衛生当局は現地調査の結果、微量の有害物質が検出されたが発癌性物質は検出されなかったとし、韓国内の流通分に関しては問題がないと説明していた。

画像:ベトナムで人気の八道「KORENO」

しかし、ベトナムに現地法人を持つ八道には非常事態のようだ。韓国メディア・ザグルによると、「八道の《発がんラーメン》欧州リコール事態が言及され、八道の現地法人である《八道ビナ》が緊張している」と報道。ザグルによると、「現地メディアも《八道欧州リコール事態》を相次いで報道しており、売上高の縮小やブランドイメージ失墜を懸念している」と伝えた。ベトナム当局の新法案次第では、同地での販売そのものに支障が出る可能性もある。

八道はベトナムで(2019年基準)で売り出したラーメン「KORENO」が人気で、昨年の売上高7300億ドン(約35億円)を記録しており、業界ランキングでトップ10に入った。

世界インスタントラーメン協会(WINA)統計によると、ベトナムは中国、インドネシア、インド、日本に次いで世界第5位の消費国となっている。

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