辺野古建設のサンゴ移植手法に納得いく説明必要

 辺野古基地建設に伴う海底のサンゴ移植の手法が問われている。政府がサンゴ移植の際にサンゴを細かく割り、海底トンネルや港湾補修で使うボンドを使って移植先の海底にくっ付けていることが、ヘリ基地反対協議会海上行動チームの撮影した写真や動画で分かった。日本共産党は機関紙「赤旗」で30日に報じた。

 それによると「接着剤で固定されたサンゴ片が海底に広がっており、米軍新基地建設(沖縄県名護市辺野古)に向けた埋め立てのため政府(沖縄防衛局)が進める移植が事実上、サンゴの“大虐殺”」としている。

 撮影は今月10日に行われたという。「岩場に自生していたサンゴが小さく砕かれ、買い物かごに無造作に積まれている」。そして「割ったサンゴを移植先の海底にくっ付けるために、コンクリートの補修に使う水中ボンドを使用」しているという。

 ボンドの毒性についてメーカーが「長期的影響により水生生物に、非常に強い毒性が」あり「サンゴの移植に使っている話は初めて聞いた」と本来の目的外使用であることを浮き彫りにした。

 サンゴが移植後に死滅していく移植であれば、移植目的に沿わないばかりか、移植先の環境保護の視点からも大問題だ。現況の移植手法でよいのか、安全性や移植後の生存率はどうなのか。そもそもこうした移植手法が正しいのか、政府はこれらについて国民に納得のいく説明をしていくことが必要だ。(編集担当:森高龍二)

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