密フェス出演の般若がラップでアンサー「呼ばれたから行っただけ」「ヒップホップ癌なの?」

大村県知事

新型コロナウイルス感染対策の不備が報じられ、批判殺到中の音楽フェス「NAMIMONOGATARI」(8月29日=愛知・常滑市)に出演したラッパーの般若が、自身の公式サイトで心情を綴ったラップを公開した。

ラップは「行ったらあんなんだった 物販やろうと思ったけどやめたよ 正しい判断だった」でスタート。般若自身も会場に着いて初めて、対策が取られていないことに気付き、密を避けるためにグッズ販売を止めたという。

会場が密になっていただけではなく、それを煽ったラッパーの行為も問題視されている。それに対し「俺のセットリスト バース以外 喋らねえ 煽らねえって決めてる 歌わさねえって決めてる 動画見てみ ありがとうで締めてる それで消えてる」と般若自身は密になった観客が飛沫を飛ばさないように努力したと説明。

SNSを中心に運営側だけではなくアーティスト達にも多くの批判が寄せられていることを「呼ばれたから行っただけ ノーマスク密に酒 アーティスト吊るし上げ 俺はラップで言うしかねえ 責任取れ 家族にうつれ 長渕剛に顔向けできるのか ファン辞めた 失望した」と表現。

その上で「質問したい 正解って何なの? ヒップホップ癌なの?」と問いかけた。さらに矢面に立っている運営サイドに気を遣いつつも「気分わりいから いらねえよギャラ 運営ちゃんとやってほしかったのは本音だわ」と心境を明かした。

もちろんいまだ批判はあるが、ラップで説明するというラッパーの鑑のような行為に、SNS上では「ラッパーはこうでなくちゃ」などと称賛の声もあがっている。

同フェスをめぐっては、愛知県・大村秀章知事が主催者に猛抗議。30日夜に主催者側は謝罪文を出し、開催までの経緯を説明したが、大村知事はツイッターで「昨夜、突然主催者側から『お詫びと経緯のご説明』という文書が配信されました。しかしながら、その内容には、自分達に都合の良いように事実と異なる記述がなされていますので、ここに指摘をさせて頂きます」とバッサリ切り捨てた。その上で主催者側の記載内容と愛知県側が主張する事実をつづった画像を添付。トラブルは泥沼化の様相を呈している。

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