競泳男子200個人の東海林、表彰台にあと一歩 終盤で3人抜き意地見せる

© 株式会社河北新報社

男子200メートル個人メドレー(知的障害) 4位の結果に納得の表情を浮かべる東海林=31日、東京アクアティクスセンター(佐藤将史撮影)

 31日にあった東京パラリンピックの競泳男子200メートル個人メドレー(知的障害)で、世界記録保持者の東海林大(とうかいりんだい)(22)=三菱商事、山形市出身=が4位に入った。表彰台にあと一歩届かなかったものの、自然体を貫いてライバルと熱戦を繰り広げた。

 7位で折り返して最後は自由形。「最後まで諦めない」。3人を抜き去ってフィニッシュした。
 力みのない滑らかなストロークは、山形ドルフィンクラブで指導を受ける佐々木賢二コーチ(71)と築き上げた。
 2016年リオデジャネイロ大会の代表を逃した。その後は終盤に抜かれると、急激にペースダウンしてしまうレースが続く。力んでフォームを崩し、疲れもたまりやすくなる悪循環に陥った。
 苦しい時は必ず恩師の助言を思い出した。
 「頑張るなよ、気持ちよく泳げ」
 勝負を楽しむ余裕が飛躍につながる。初出場の19年世界選手権で世界記録を樹立。今年3月には自身の持つ100メートルバタフライのアジア記録を塗り替えた。新型コロナウイルス感染症による大会の1年延期も、同じ山形市出身で東京五輪水球男子代表の鈴木透生(とうい)(日体大)らと一緒に練習し、気持ちを切らさずに乗り越えた。
 予選は8位と本来の力を出せなかったが、最大の見せ場で輝きを取り戻した。だからメダルを逃しても、世界記録を塗り替えられても胸を張って言える。
 「悔いなく泳げたのが一番です」
(剣持雄治)