伝説のバンド90年代に作った借金の完済は「2年前」ベーシストは現在チーズ職人として生計

ロックバンド「ブラー」のベーシスト、アレックス・ジェームス(52)によると、90年代頭のコンサートツアーで発生した借金を完済したのは「約2年前」だった。ブラーは、8月26日にリリース30周年を迎えた、当時高い評価を得た1991年のデビューLP『レジャー』を引っさげて全米ツアーに出ようとしていたところ、6万ポンド(約900万円)にも及ぶ未払いの税金や借金が発覚、首が回らなくなったのだそうだ。

現在、受賞歴もあるチーズ職人として生計を立てているアレックスは、アップル・ミュージック・ヒッツの『アフター・スクール・ラジオ』で、司会のマーク・ホッパスにこう明かした。

「『レジャー』についての問題点の一つは…他のバンドではどうかわからないけど、僕らは最初のマネージャーが仲間のような感じで、結局マネージメントがあまり得意じゃなかった。『レジャー』がリリースされたとき、お金が全くないことに気づいたんだ。だからそのマネージャーをクビにして、賢明なビジネスマネージャーを雇わなければならなかった」

「本当に深刻だったけど、幸いなことに、僕たちはフード・レコーズっていう小さなインディーズのレーベルに所属していて…また幸いなことに、その会社がアメリカのレーベル、SPKに圧力をかけて、この大規模な全米ツアーをバックアップしてもらったんだと思う。13週間に及ぶ障害物競走のようなツアーで、あらゆる場所を回ったよ。レコード会社がこの大規模なツアーの資金を提供してくれた」

「僕らは2年ほど前にようやく返済を終えたよ。何年も前から返済を続けてきた。Tシャツやグッズの印税を前払いしてもらえたから、借金を返してアメリカに行って楽しむことができたよ。『レジャー』が発売された4週間後に『ネヴァーマインド』が発売されたんだけど、その日はツアーでアメリカに着いた日だったと思う。それが本当に不思議だった」

アレックスのほかデーモン・アルバーン(53)、デイヴ・ロウントゥリー(57)、グレアム・コクソン(52)から成るブラーは、ツアー開始と同時に『ポップシーン』という曲もリリースしたが、ファンの反応はまちまち。フロントマンのデーモンは、いかにも「イギリス的」な響きが気に入られなかった原因だと考えているそうだ。

その後、『ネヴァー・クレヴァー』というタイトルのシングルをリリースする計画だったがボツとなり、セカンドアルバム(1993年作『モダン・ライフ・イズ・ラビッシュ』)も延期となった。バンドは2カ月のアメリカ遠征中、お互いに不満をぶつけ合い始めたという。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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