<新型コロナ>全国でも最大規模 埼玉・戸田の公平病院、コロナ専門に 外来や在宅医療では一般医療続ける

© 株式会社埼玉新聞社

2月に整備した公平病院の新型コロナウイルス専用仮設病棟

 埼玉県戸田市の公平(こうだいら)病院(公平誠院長)は31日、計68床全てを新型コロナウイルスに対応した主に中等症患者の入院を受け入れる専門病院に移行した。同病院によると、民間のコロナ専門病院としては全国でも最大規模。数カ月間の時限的措置で、外来や在宅医療では一般医療を続けていく。公平院長は「地域全体の医療を最適化する上で、(コロナ専門との)すみ分けは効果的だ」としている。

 同院では、今年3月にプレハブ病棟でコロナ対策病床22床を確保。その後、感染拡大に伴い、院内の病床を4月に12床、8月に10床をコロナ対策に転用してきた。県内の新規感染者数は19日の約2千人をピークに減少傾向が見え始めたが、入院が必要な患者は今後もしばらく増えることが見込まれ、院内の残りの22床に、新設した2床を加え、計68床で対応する。

 17日ごろから入院患者の転院調整を進め、移行当日の31日午前もパーティションなどを設置。病床にはそれぞれ酸素投与設備が取り付けられ、セルフサービスの飲み物やあめ玉、タオル類が提供される。

 橋本恵美子看護師長は「職員には家族に感染を持ち帰る不安や、動揺があったと思う。外来患者には必要なら地域の他の病院に入院できるよう調整すると伝えているが不安の声も受けた」と打ち明ける。一方、中等症患者への酸素投与が可能な病床の需要は高く、「最近は週末2日間で計21人の入院を受け入れた。搬送に4時間くらいかかっていた事例もあった」と切迫した状況にあるという。

 移行に当たり、近隣の各病院から協力を取り付けた公平院長は「地域医療に影響を及ぼす懸念はあるが、当院なら大規模病院に比べ専門病院化による他の医療への影響が比較的小さい」と話す。「コロナの後遺症外来も今後より増えるだろう。機動的に医療体制を確保し、病床の回転率を上げる努力が必要だ」と強調した。