テレビシリーズ最新作『ルパン三世 PART6』の脚本に押井守、辻真先、湊かなえ、芦辺拓、樋⼝明雄が参加することが１日、分かった。全国日本テレビ系各局の放送開始は10月で、日本テレビは10月９日午前０時55時に決まった。
アニメ化50周年記念作品にふさわしい豪華ゲスト脚本家がそろった。推理⼩説『福家警部補の挨拶』、アニメ映画『名探偵コナン 紺⻘の拳』の脚本を⼿がけた⼤倉崇裕がシリーズ構成を務め、オムニバスエピソードの脚本に起用された⼩説・アニメ界の豪華な顔ぶれとともに、新シリーズのキーワード「謎多きミステリー」の世界を構築する。おなじみのキャラクターに加え、新作ではシャーロック・ホームズが登場。スコットランド・ヤードや英国諜報部MI6、そして銭形警部がルパンの前に立ちはだかる。
強力脚本家陣が新作を後押しする。映画『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』『イノセンス』『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』などで知られる押井守。1963年の『エイトマン』でアニメ脚本家デビューを果たし、昨年発表した『たかが殺⼈じゃないか 昭和24 年の推理⼩説』が「このミステリーがすごい！ 2021年版」１位に輝いた89歳の辻真先。映画化された⼩説『告⽩』『白ゆき姫殺人事件』などで知られる湊かなえ。⼩説『スチームオペラ 蒸気都市探偵譚』『奇譚を売る店』などを手がけた芦辺拓。⼩説『天空の⽝』『還らざる聖域』などを発表した樋⼝明雄。ルパンやアニメファンのみならず、ミステリー好きにも注目の布陣となった。
各コメントは次の通り
⼤倉崇裕「ルパン三世でミステリーを。その依頼をいただいてから、シャーロック・ホームズの名前を思い浮かべるまで、あまり時間はかかりませんでした。５０年にわたって、世界各国の警察組織を翻弄してきたルパンファミリーと真正⾯から戦える⼈物は、やはり彼しかいないでしょう。また今回、各⽅⾯で⼤活躍されている⽅々が、脚本で参加してくださっています。どんな話が⾶びだすか、どうぞ、お楽しみに！」
押井守「まさか、またルパンに関わるとは夢にも思っていませんでした。シリーズ構成の⼤倉さんが、「好きに書いてください」と⾔ってくれたので好きに書かせて貰いました。責任はとれませんが、きっと⼤倉さんを始めとした皆さんが戦ってくれるのでしょう。この脚本を採⽤してくれた製作者の皆さまの英断に感謝します」
辻真先「半世紀前に『ルパン三世』を⼩説化したとき、モンキーさんがイラストを描いてくれました。今度は『ルパン三世』のシナリオを書きました。いちばん⾒てほしいモンキーさんは、もういません。５０年の時の流れは激しいけど、でもきっとむこうで⾒ててくれるだろうな。だってぼくが書いた『ルパン』だよ、絶対に⾯⽩いよ！だからモンキーさんも、もちろんファンのみなさんも、絶対に⾒てください！」
湊かなえ「小学⽣の頃、毎⽇学校から帰って⼀番に⾒るアニメが『ルパン三世』の再放送でした。⾚いジャケットのルパン世代です。ハンサムでも、ヒーローでもないのに、かっこいい。素敵な泥棒仲間、いつも裏切られるのに憎めない美⼥、まるでコンビの⽚割れのような警部。ワクワクしながら⾒ていました。まさかそこに脚本家として、錚々たるメンバーの⼀⼈に加わることができるとは！ 当時の⾃分に、⾃慢したい気持ちでいっぱいです」
芦辺拓「13 歳でアニメ『ルパン三世』に出会ったとき、それは当時盛んだったライトで洒脱で痛快な冒険活劇のエッセンスに思えました。そして半世紀、ルパン三世はこのジャンルの唯⼀無⼆のものとして私を夢中にさせ続けています。ありとあらゆる⾯⽩さをのみこんできたこのシリーズを、もし書くとしたら―そうだ、もう⼀つ⾃分が愛する探偵⼩説の世界だ！ああ、深讐綿々たる怪⼈と名探偵は、かくてここに相まみえたのであります…」
樋⼝明雄「『ルパン三世』とは昔から深い縁がありました。何しろ、デビュー作が『ルパン三世／戦場は、フリーウェイ』（1967 年双葉⽂庫）。以来、ゲームブックや⼩説など、いくつものルパンの物語を書き続けてきました。そんな私のもとに舞い込んできたのが、テレビシリーズPART6 のシナリオの執筆依頼。もちろん全⼒を注いで書かせていただきました。最⾼にクールでハードボイルドなストーリーをみなさまにお届けします！」
また、新作にちなんだ各イベントや新商品が多数予定されている。９月３日よりルパン三世企画展 “核⼼と⾰新” が⽇本橋三越本店で開催される。ぴあより９月29日に「ルパン三世 アニメ全史ぴあ』が発売。11月３日には新シリーズオリジナル・サウンドトラック『LUPIN THE THIRD PART6 〜LONDON』が発売される。
（よろず～ニュース編集部）
