「ルパン三世」新作アニメで樋口明雄、湊かなえ、押井守らがゲスト脚本家として参加

日本テレビ系での放送が発表されていた新作テレビアニメ「ルパン三世 PART6」のスタート日が10月9日に決定した(金曜深夜0:55。地域により放送時間が異なる)。

モンキー・パンチさん原作のアニメ「ルパン三世」は、世界的⼤泥棒アルセーヌ・ルパンの孫であるルパン三世と、次元大介、いし川五ェ⾨、峰不二⼦ら仲間と、宿敵・銭形警部ら個性的なキャラクターが織り成すアクションアニメ。アニメ化50周年を記念する今作には、超豪華なゲスト脚本家陣が参加。シリーズ構成を、映像化作品多数の推理小説家でありアニメ・特撮の脚本も手掛ける大倉崇裕氏が担当し、オムニバスエピソードの脚本には特別ゲストとして、辻真先氏、芦辺拓氏、樋口明雄氏、湊かなえ氏、押井守氏など、小説界・アニメ界をにぎわす豪華な顔ぶれが名を連ね、今シリーズのルパンをひもとくキーワード、謎多き“ミステリー”の世界へと視聴者を誘う。

また、キービジュアルも公開され、キャラクターデザインを⼿がける丸藤広貴氏による、ミステリーへの扉を開く荒野にたたずむメインキャラクターが描かれた、ミステリアスなビジュアルとなっている。

そして、アニメオリジナル・サウンドトラックの発売も決定。⻑年「ルパン三世」と共に歩んできた作曲家・大野雄二氏が手掛ける、⾊あせることのないメインテーマ「ルパン三世のテーマ」の最新アレンジver.を収録(詳しい収録内容等は後日発表予定)。さらに、テレビアニメ化50周年企画として、過去のテレビスペシャルシリーズ第25弾「ルパン三世 イタリアン・ゲーム」が、10⽉1⽇よりHuluほか、配信サイトで配信される。

シリーズ構成を務める大倉氏は「『ルパン三世』でミステリーを。その依頼をいただいてから、シャーロック・ホームズの名前を思い浮かべるまで、あまり時間はかかりませんでした。50年にわたって、世界各国の警察組織を翻弄(ほんろう)してきたルパンファミリーと真正面から戦える人物は、やはり彼しかいないでしょう。また今回、各⽅面で大活躍されている⽅々が、脚本で参加してくださっています。どんな話が飛び出すか、どうぞ、お楽しみに!」とメッセージを寄せる。

辻氏は「半世紀前に『ルパン三世』を⼩説化した時、モンキーさんがイラストを描いてくれました。今度は『ルパン三世』のシナリオを書きました。一番⾒てほしいモンキーさんは、もういません。50年の時の流れは激しいけど、でもきっと向こうで⾒ててくれるだろうな。だって僕が書いた『ルパン』だよ、絶対に面白いよ! だからモンキーさんも、もちろんファンの皆さんも、絶対に⾒てください!」と原作者のモンキー・パンチさんに思いをはせる。

押井氏は「まさか、また『ルパン』に関わるとは夢にも思っていませんでした。シリーズ構成の⼤倉さんが、『好きに書いてください』と⾔ってくれたので好きに書かせてもらいました。責任はとれませんが、きっと⼤倉さんをはじめとした皆さんが戦ってくれるのでしょう。この脚本を採⽤してくれた製作者の皆さまの英断に感謝します」とそのストーリーが気になるコメント。

芦辺氏は「13歳でアニメ『ルパン三世』に出合った時、それは当時盛んだったライトで洒脱(しゃだつ)で痛快な冒険活劇のエッセンスに思えました。そして半世紀、『ルパン三世』はこのジャンルの唯⼀無⼆のものとして私を夢中にさせ続けています。ありとあらゆる面白さをのみこんできたこのシリーズを、もし書くとしたら――そうだ、もう⼀つ⾃分が愛する『探偵小説』の世界だ! ああ、深讐綿々(しんしゅうめんめん)たる怪⼈と名探偵は、かくてここに相まみえたのであります……」と制作の過程を明かす。

樋⼝氏は「『ルパン三世』とは昔から深い縁がありました。何しろ、デビュー作が『ルパン三世/戦場は、フリーウェイ』(1967年双葉文庫)。以来、ゲームブックや小説など、いくつものルパンの物語を書き続けてきました。そんな私のもとに舞い込んできたのが、テレビシリーズPART6のシナリオの執筆依頼。もちろん全⼒を注いで書かせていただきました。最⾼にクールでハードボイルドなストーリーを皆さまにお届けします!」と自信を見せる。

湊氏は「小学⽣の頃、毎⽇学校から帰って⼀番に⾒るアニメが『ルパン三世』の再放送でした。赤いジャケットのルパン世代です。ハンサムでも、ヒーローでもないのに、かっこいい。すてきな泥棒仲間、いつも裏切られるのに憎めない美⼥、まるでコンビの⽚割れのような警部。ワクワクしながら⾒ていました。まさかそこに脚本家として、錚々(そうそう)たるメンバーの⼀⼈に加わることができるとは! 当時の⾃分に、⾃慢したい気持ちでいっぱいです」と喜びを口にしている。

なお、9月3~13日には「ルパン三世企画展 “核⼼と⾰新” 」が東京・⽇本橋三越本店で開催。当時のアニメ設定資料や蔵出しのセル画といった貴重なアーカイブの展⽰をはじめ、趣向をこらしたオリジナルグッズなど、内容盛りだくさんの11⽇間となる。詳細はイベント公式サイト(https://www.mistore.jp/store/nihombashi/event_calendar/lupin3rd-50th.html)をチェック。

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