息子・相葉雅紀、父・佐々木蔵之介、祖父・段田安則の「和田家の男たち」。マスコミ3世代の異色ホームドラマで“令和の日本”が見えてくる

相葉雅紀が、テレビ朝日系で10月にスタートする連続ドラマ「和田家の男たち」(金曜午後11:15。一部地域で放送時間が異なる)で主演を務めることが分かった。2018年10月クールの「僕とシッポと神楽坂」(同系)以来、3年ぶりに連ドラ主演となる。

ドラマは、息子・優(相葉)がネットニュース記者、父・秀平(佐々木蔵之介)がテレビ局報道マン、祖父・寛(段田安則)が新聞記者と、3世代が異なったメディアに携わっている“マスコミ一家”の和田家を舞台に、男だらけの家族が織り成す異色のホームドラマ。脚本を担当するのは、「長男の嫁」(TBS系)や「ふたりっ子」(NHK)など数々のホームドラマを手掛けてきた大石静氏。男ばかりの“令和の家族の姿”を描き出す。さらに、大石氏ならではの、テンポのいい会話劇も大きな見どころの一つ。3人の男たちが突然一緒に暮らすことになったきっかけ、そして優の亡き母・りえの死の真相にも、ある秘密が隠されているようだ。

優はひょんなことから、20数年ぶりに祖父・寛と再会。さらに疎遠になっていた父・秀平に「一緒に住まないか」と提案されたことで、なぜか3人は一つ屋根の下で一緒に生活することに。15年勤めた会社がコロナ禍で突然倒産し、デリバリー配達員を続けながら和田家の家事全般を担っていたある日、大学の後輩のつてでネットニュース編集部の記者として記事を書き始めることになる。

佐々木が演じる優の父・秀平は、テレビ局の報道番組「フロンティアニュース」の総合プロデューサー。実は亡くなった優の母・りえの“再婚相手”で、25年前にりえが亡くなって以来、血のつながらない優を男手一つで育ててきた。しかし、テレビ局の報道マンとして昼夜問わず忙しい日々を送っていたため、家の中の大抵のことは優がこなし、結果的に息子は家事一切が万能な青年へと成長。その後、大学卒業と同時に独立した優とは、別々に生活し、コロナ禍においてなんとなく音信不通になっていましたが、ひょんなことから再会し、一緒に暮らすことになる。

そして、段田が扮(ふん)する秀平の父・寛は、長く新聞記者を務め、大手新聞社の社長にまで登りつめたマスコミ人。しかし、任期途中で部下の不祥事の責任を取り、辞任。現在は論説委員として週に1回コラムを寄稿している。妻を亡くして以来独り身だが、女性の影が後を絶たない一面も。新聞記者としての矜持(きょうじ)を今でも持ち続け、テレビマンの秀平、ネットニュース記者の優の取材、報道へのスタンスには常に苦言を呈している。

新聞記者としての確固たる理念を持ち続ける寛、テレビの報道マンとして最前線で指揮を執る秀平、そして現代社会における情報ツールとして最も身近であるネットニュースの記者になった優。ひとくくりに“マスコミ”といえども、三者三様に、異なる職業倫理、価値観、矜持を持つ和田家の面々。そんな彼らが日々の食卓を主な舞台に、事件の大小を問わず、今何が問題なのか? それを伝えるマスコミとは何か? それぞれのメディアの立場から意見を闘わせ、時代と対峙(たいじ)していく。

本作への出演について、相葉は「今回の作品は、台本のセリフ一つ一つが思いもよらない伏線になっていたり、コメディー的な部分とシリアスな部分の対比が絶妙で、こんなふうに言ったら大石さんに怒られるかもしれないですけど(笑)、とても面白いんです! 僕が演じる和田優が、しばらく会っていなかった父、祖父と再会し、まさかの男3人暮らしをスタートさせる中で、少しずつ打ち解けながら、記者としても成長していくといった物語になっていますので、優と一緒に、僕自身も回を重ねながら成長していきたいと思っています」と期待を込めた。

また「今回の作品では大先輩の段田安則さん、佐々木蔵之介さんとご一緒できるということも、とても楽しみです。蔵之介さんとはドラマでは初共演なのですが、作品を拝見すると、どんな役も演じられて、とてもセクシーで、優しくてすてきな方だという印象を抱いています。段田さんとは20年前に連続ドラマで共演させていただきました。嵐になって初めて出させていただいた作品だったのですが、それ以来、20年ぶりにご一緒させていただくので、うれしい気持ちでいっぱいです」と2人への思いを明かし、「3年間、連続ドラマの現場から離れていましたが、戻ってきました! マスコミという珍しい題材のドラマですが、皆さんの金曜の夜の癒やしになれたらうれしく思います。全力を尽くし、すべてを出し切るつもりで頑張ります!」と意気込みを表した。

佐々木は「このドラマでは、報道に関わる三者三様の『この時代をどう生き抜くか』ということが描かれていると思います。それぞれの年齢、キャリア、社会的立場によっていろいろな価値観がある中で、“ホームドラマ”ということで、食卓を囲みながら、その価値観をぶつけ合っていく、今までにない感じが面白いな、と感じました。この3人の家族も、これまでにあまり顔を合わせていなかったんですけど、コロナ禍だからこそ3人が顔を合わせて、それぞれがお互いのことを見聞き知って、助け合いながら生きていくような、未来に向かっていくような、そんなすてきなお話だなと思いました」と本ドラマの魅力を語った。

さらに「僕が演じるのはニュース番組のプロデューサー。カッコいい役ではあるんですが、想像がつかないなあ…(笑)。報道マンとしての彼の矜持であるとか、使命であるとか、彼の礎がどのようなものか考えながら気概を持って演じていこうと思います。相葉さんが演じる優は出会う人、一人一人に対して丁寧に親身に接しその人を尊重し、その人の思うことを受け入れて、そして聞き上手で癒やしてあげる、まさに名前の通り、優しい人間で、相葉さんにぴったりだなと思いながら台本を読みました。段田さんが演じる寛は、揺るぎない精神を持ったとてもまさにかっこよくチャーミングな役。段田さんしかなし得ない、嫉妬を覚えるぐらい面白い役だと思います。心強い仲間と3人で一緒にやれることが、楽しみですし、幸せです」と、それぞれの役柄や2人への信頼感を明かした。

段田は「最初に台本を読んだ時から『面白い作品だな』と感じました。男3人で暮らす、というその“男”の中に僕が入っていいのかな、とちょっと驚きはしましたけどね(笑)。僕が演じる和田寛は“新聞界のレジェンド”と呼ばれる人物で、女性にもよくモテる。僕も女性はもちろん大好きですけど、『よくモテる』という部分に関しては、これからしっかりと準備をして臨まないといけないな、と思っておりまして…。“新聞界のレジェンド”たる貫禄と、女性を魅了するフェロモン、というこの二つの高い壁に挑んでいこうと、今、固く決意をしたところであります。俳優というのは、普段の自分ではないものになれる、その落差が楽しくもあるわけですので、犯罪者を演じることもあれば、その犯罪者を追う刑事になることもある――そんな経験の一つとして、今回の和田寛というキャラクターを演じたいと思います」と役作りに意欲を見せた。

共演の2人ついては「相葉くんとは、20年ほど前にドラマでご一緒して以来、久しぶりの共演です。蔵之介さんともしっかりと一緒にお芝居するのはほぼ初めてなので、とても楽しみにしています。相葉くんのおじいちゃんには見えなくもないかもしれないけど、蔵之介さんのお父さんに見えるかな…と、そこは少し心配ではありますが…(笑)。親子3代にわたる男たちの物語、最近ではなかなかなさそうな作品ですが、とっても面白そうです。僕が視聴者なら絶対に見ます! ぜひ楽しみになさってください」とアピールしている。

なお、TELASAでは、毎週、地上波放送終了後にドラマ本編が配信される。

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