“ラーメン店がない” 茂木町に有名店進出 茨城の「龍介」 12月オープンへ

「特級鶏蕎麦 龍介」の看板メニューになっている「特級龍介つけ蕎麦」(「龍介プロジェクト」提供)

 町内に1軒もない「ラーメン屋」の出店者を募っていた栃木県茂木町は31日、茨城県土浦市の有名店「特級鶏蕎麦(とりそば) 龍介(りゅうすけ)」が出店すると公表した。開業から丸9年だが全国的な知名度がある。同店初のフランチャイズ店として、役場近くの空き店舗に「茂木店」(仮称)を12月に開店する予定。

 「店を知る人なら夢のような話。一日も早く開店できるようサポートしたい」。ラーメン屋募集の仕掛け人でラーメン好きの同町商工観光課長滝田隆(たきたたかし)さん(53)は、望外の有名店進出を両手を挙げて歓迎する。

 5件寄せられた事業計画書の審査を通過した2社から、最終審査は古口達也(こぐちたつや)町長ら3人が面談して選んだ。審査に立ち会った滝田さんは過去数回同店を訪れており、味も開店前の行列も体感済み。「全くの偶然。何かの縁かも」と喜んだ。

 「龍介」は、鶏のうまみを凝縮した濃厚なつけそばと、鶏だけでだしを取る濃厚な鶏白湯(とりぱいたん)のそばが人気。全国のラーメン情報を集めた「ラーメンデータベース」の「鶏白湯部門」で人気1位を争い、茨城県内全店ではトップクラスの人気だ。

 同店を経営する「龍介プロジェクト」(土浦市永国)の浅野明仁(あさのあきひと)社長(49)は「地域の食材と水を使った安心なもので本店よりおいしいものを作る」と意気込む。「茂木店」は、浅野社長と長く交流がある益子町長堤、建設業「塚田産業」社長塚田竜也(つかだたつや)さん(45)が新たに別会社を同町に設立して経営する。

© 株式会社下野新聞社