片山慎三監督=佐藤二朗主演「さがす」来年公開決定 指名手配中の連続殺人犯を見た父親が姿を消す物語

片山慎三監督・佐藤二朗主演の映画「さがす」が、2022年に劇場公開されることが決まった。アスミック・エースとDOKUSO映画館が共同で運営する、企画開発から劇場公開、国際展開までをクリエイターとタッグを組み、日本から世界へと作品を送り届けていく次世代クリエイター映画開発プロジェクト「CINEMUNI(シネムニ)」の第1弾作品となる。

「さがす」は、「岬の兄妹」で国内外から高い評価を得た片山慎三監督が、前作に続くオリジナル脚本で挑む、長編第二作で商業デビュー作。指名手配中の連続殺人犯を見たという父が姿を消し、娘が行方を探すという物語が展開される。人間の本質をあぶり出し、韓国映画の熱量と日本映画の繊細さや巧みなストーリーテリングをあわせ持った作品になっているという。

主演を務めるのは、映画、テレビドラマ、演劇、バラエティ番組、映画監督と、多岐にわたる活躍を続ける佐藤二朗。娘の前から姿を消した父・原田智役を演じ、直面する苦悩や、単純に割り切れない人間の善悪の曖昧さを描き出している。佐藤は「『よくぞ俺のところに話を持ってきた』と思った。ちょっと凄い作品になると思う。ご期待を。」とコメントを寄せている。

ロゴとポスタービジュアルを手掛けるのは、情報量を削ぎ落して、映画の空気感や象徴的な瞬間を捉えたデザインが評価されている、韓国のデザイン会社Propaganda(プロパガンダ)。超ティザービジュアルでは、光るスマートフォンが無造作に卓球台に置かれ、タイトルロゴ「さがす」が大きく配置されている。シンプルにして、タイトルの意味深さや不穏な世界観が描き出されている。

また本作は、10月に開催される第26回釜山国際映画祭のニューカレンツ(コンペティション)部門への出品も決定している。

【コメント】

■佐藤二朗(原田智 役)
ある日突然、手紙が来た。長文のその手紙の差出人は片山慎三。19年前のドラマで制作だった男だ。制作とはいえ、当時彼は21歳の右も左も分からぬ、いわゆる「使い走り」だった。でも発想や言葉が面白く、「君、オモロイな」と声を掛けたのを覚えている。そのあと彼は、数々の現場で鍛練し、感性を磨き、自腹で「岬の兄妹」という映画を監督した。その彼からの手紙には「自分の商業作品監督デビューとなる次作の主演を是非、二朗さんにやって欲しい」と書いてあった。手紙に添えられた、彼の商業デビューとなる「さがす」という妙なタイトルの脚本を読んでみた。「よくぞ俺のところに話を持ってきた」と思った。ちょっと凄い作品になると思う。ご期待を。

■片山慎三(監督・脚本)
大阪に住む父が指名手配犯を見かけた、という実体験から生まれたオリジナル作品です。商業デビュー作ということもあり、よりエンターテイメントな作品にしたいという気持ちがありました。オリジナルだからこそ立ち帰る場所が常に自分自身でした。自問自答し、自分が作家として試されているような、良い意味での気合いと思いが入っています。本作のワールドプレミアが釜山国際映画祭で迎えられることとなり嬉しく思います。映画を観てどういう反応が返ってくるのか非常に楽しみに思います。ぜひ日本での公開も心待ちにしていてください。

【作品情報】
さがす
2022年 テアトル新宿ほか全国公開
配給:アスミック・エース
©2022『さがす』製作委員会

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