民間企業が避難所を開設 広島・安芸高田市

先月の大雨で被害を受けた安芸高田市では新しい形の避難所が開設に向けて準備を進めています。

県内各地で相次いだ大雨による被害。安佐南区山本の住宅では2週間以上たったいまも住民は土砂の撤去作業に追われていました。

(自宅が被災した荒木幹秀さん)

「また今度台風シーズンになると不安ですね砂防ダムを超えて土砂が埋まっている状況ですからこれは早く撤去していただければと思います」

先月31日、安芸高田市八千代町では避難所を開設する訓練が行われました。参加しているのは自治体の職員ではなく自動販売機の設置などを行う会社の従業員です。

(新日本サービス高尾竜太朗さん)

「何をしていいかわからずパニックになって、普段から備蓄品を把握してどういう形ですぐ出せるようにするかの準備が大事だなと思った」

この会社では先月から緊急時に避難所を開設するための準備を進めていて、会社内には災害発生直後の3日間、最大50人の住民が避難できるよう食料や毛布などが備蓄してあります。

(新日本サービス 中野智貴社長)

「私たちには土砂をかき出す機器もありませんし卓越した医療技術もございませんので避難所を開設することで少しでも重傷者や助かる命を守ることができれば」

先月の大雨でも各地に避難所が開設され県内では最大で2400人が一時身を寄せました。

八千代町の場合、集会所など3カ所が避難所となりますが、この会社では避難先を増やすことで住民が少しでも早く、避難できるようにしたいとしています。

(中野社長)

「安芸高田市の八千代町にあることと、そこに行けば災害時に何かしら支援を受けることができるといった認識を持っていただきたい」

こうした民間の避難所は都内にある会社が全国に展開していて、訓練ではビニール袋などの身近なものを活用した応急処置の講習も行われました。

(中野社長)

「みんな真剣に取り組んでくれまして想像以上にいい対応ができたのではないかなと思っています、こういった訓練を続けていってもっと防災力を強化したい」

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