「楽天経済圏」と「PayPay経済圏」サービスを徹底比較!自分にあったものはどっち?

「楽天経済圏」と「PayPay経済圏」のポイントアップについて解説してきました。

第1回 「楽天経済圏」とは?“最新版”ポイントを増やすコツ
第2回 「PayPay経済圏」を徹底解説!ポイントを倍増させるには?

今回は、それぞれの経済圏の主力サービスも比較することでそれぞれの経済圏の魅力を考えていきます。


クレジットカードを比較

楽天カードは、100円につき1ポイント貯まる高還元のカードな上、年会費無料。楽天市場での購入ではSPUとしてポイントが2%つくので、基本的なポイントと合わせるとそれだけで3%還元されるので利用している人も多いでしょう。

PayPayカードは、2021年10月よりヤフーグループでクレジットカード事業を営むワイジェイカード株式会社がPayPayカード株式会社に変更して生まれます。今までYahoo!JAPANカードを利用するとTポイントが貯まる仕組でしたが、この関係がどのように整理されるかはまだわかっておらず今後の発表に注目が集まります。

楽天銀行とPayPay銀行

楽天銀行は楽天カードの引き落としに設定することでSPUが上がるだけでなく、楽天証券との連携(マネーブリッジ)をすれば金利が0.1%まで上がります。

PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)はATMからの引き落としが3万円以上で無料になり、PayPay残高からの現金出金もPayPay銀行宛なら手数料がかからないなどメリットはありますが、他行への振込手数料無料が無いため、楽天銀行や住信SBIに比べると見劣りしてしまします。

ただし、2021年10月以降で、他行宛の振込手数料が振込金額に係わらず145円に引き下げられるので、今後使い勝手が上がっていくことが期待できます。また、金利も0.001%と大手銀行とかわらないため、楽天銀行の方がメリットが大きいです。ただし、スマートフォンのPayPayアプリだけで、キャッシュカードを持たなくてもATMで引き出しや借入ができるのは楽天には無い特徴です。

楽天証券とPayPay証券

楽天証券は、楽天スーパーポイントで投資信託の購入が出来たり、また、品揃え・手数料ともにSBI証券と並んでもっとも有能な証券会社と言えるでしょう。PayPay証券は、元々OneTapBUYという小口でも米国株やETFが買える証券サービスが前身で、1,000円から大企業の株が買えるので投資初心者が少額から投資を始めるにはメリットもあります。ただしNISAに対応していないなどの欠点も多く、あくまで楽天証券やSBI証券で投資をしている人のサブ証券的なポジションと言えるでしょう。

それぞれの最新動向は?

PayPayはLINEPayとの連携が進むという発表があり、LINEPay上からもPayPayの支払が可能になる方向。8,000万人以上が使うLINEのアプリ上からPayPayが決済できるようになれば、さらなる利用者が増えるものと思われます。Yahoo!JAPANとLINEが連携することでPayPay経済圏がより発展していくことが期待されます。

楽天は楽天Mobileも利用範囲を広げて利用者の囲い込みを強めると共に、楽天ポイントの利用先を拡大させてく模様です。楽天全国スーパーを2021年から展開し、全国のスーパーを楽天ネットワークに引き込んでいく戦略です。

楽天は楽天西友ネットスーパーで培った注文やデリバリーの仕組みを、2021年内から全国のスーパーへ提供。楽天ポイントが100円の購入につき1ポイント貯まるのはお得な上、一定の買い物以上で送料が無料になります。また楽天スーパーポイントによる購入もできるのでポイントの利用価値が高まっていくことになります。

また、楽天Payも2021年8月26日からアプリに追加機能があり、楽天カードの利用明細や楽天銀行の預金残高を、アプリから簡単に遷移して確認できるようになりました。アプリからRakutenPashaのレシート送付や、クーポンなども獲得しやすくなるようです。最終的には、楽天の機能がオールインワンのアプリポータルを目指しているのかもしれません。

どう使い分ける?

ポイントを中心とした経済圏は、楽天経済圏が現状では圧倒的な力を見せています。また楽天市場でポイントが使え、楽天ふるさと納税でもポイントが使え、楽天Mobileの使用料にもポイントが使えるなど「楽天」というブランド内で共通して利用できるのが特徴です。

一方、PayPay経済圏はPayPayステップによりポイントが付与されるお店がPayPay加盟店や、PayPayモール、Yahoo!ショッピングなど多様な為、どこでどれだけ貯まり、利用できるのかが不明瞭ではあります。しかし、PayPay加盟店は300万箇所以上の店舗で使えるので電子マネー系の利用先としては対応店舗も多い上に、かなり使い勝手がよいのが特徴です。また、ネット上でも日曜日や5のつく日にポイントアップのセールスが行われるので、頻繁にポイントアップの恩恵を受けることができるでしょう。

両経済圏とも一長一短有るので、良い所をしっかり利用しきるのがお薦めです。それぞれの特徴や強みを理解してポイント付与の恩恵に預かって頂ければと思います。

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