【岸本拓也が街をプロデュース】あのビッグな男も輩出! ロケ地としての人気も高い秦野市

秦野市出身の吉田栄作

日本全国に増え続ける、面白い名前のパン屋のプロデューサー・岸本拓也氏が、もし地方の街をプロデュースしたら? 新規開店のために日本を飛び回り、地道な調査を重ねる岸本氏。蓄えた知識を街おこしに生かしてもらおう、という連載です。

【神奈川・秦野③】秦野市の特徴は観光資源以外にもあります。それは秦野市出身の有名人が多いことです。ZARDの故坂井泉水さんや俳優の吉田栄作さん、LUNA SEAのSUGIZOさん、Jさん、真矢さん、総合格闘家の今成正和さんら、多くの有名人がいます。魅力的な自然や大地があるからこそ、各界で活躍される有名人が輩出されるのではないかと感じています。

また秦野市自体も映画やドラマ、テレビCMなど多くの作品のロケ地になっています。というのも、秦野市の観光協会が2006年に「秦野フィルムコミッション」という事業を立ち上げ、映画やドラマ、CMなどのロケーション撮影を誘致・協力することで、作品を通して地域の経済や観光振興を図る取り組みを行っているのです。

16年に公開された、俳優・山田孝之さんの主演映画「闇金ウシジマくんPart3」では、丹沢の青山荘がロケに使われました。そのほかにも07年に公開された、俳優・加瀬亮さんが主演の映画「それでもボクはやってない」など、多くの作品で秦野市がロケ地に使用されています。

同団体は、最初の3年間は無償で撮影協力を行っていましたが、後に有料化を実施しています。フィルムコミッションを運営する団体や自治体の多くが無償で撮影協力をしていますが、都心から1時間弱で行けるアクセスの良さや美しい自然が魅力となり、秦野市はロケ地としての人気も高いのです。

観光地というイメージはまだまだ弱いですが、やはりどの視点から見ても秦野市は自然の恵みが最大の魅力です。僕の中では“究極の関東の穴場”だと思っています。車を30分ほど走らせれば日本最大規模のアウトレットモール「御殿場プレミアム・アウトレット」がありますし、最近は登山ブームでもあるので、若い方にもオススメな場所だと感じています。

高齢者が多い秦野市ですが、新型コロナウイルスの影響でテレワークが普及したことにより、都心から移住された方も多いのではないでしょうか。土地の値段も横浜の約半分なので、同じ予算でより広い家に住むことができます。秦野市に住めば都心にはない、スローライフが楽しめるはずです。

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