韓国で今度は「軍服素材の国産化」が推進 「警察制服や消防服にも広げよう」保守政党議員

韓国の政治家が「軍服の国産化」を提起している。現在はほとんどが中国・ベトナムの糸・生地が輸入され韓国で製作されている。国防部も予算を編成した。

保守系野党である国民の力のホン・ソクジュン議員は2日、国防繊維の国産化を強調し、戦闘服に続き制服など軍服全般で素材の国産化事業を拡大する必要性を提起した。警察の制服や消防服などにも国産化を拡げようと主張している。

参考記事:韓国陸軍の監視ドローンが多数墜落(前年比2倍)…その理由は?

ホン議員は、国防繊維の国産化は、関連産業にとって安定した収入になり、国家経済に貢献するなど、自主国防と国内産業の発展の面で非常に重要な要素であるとし、戦時など緊急事態発生時にも軍服の需給問題が起こさないと説明。韓国の繊維素材企業の雇用減少や生産基盤の海外移転加速などもあることから、国防繊維国産化が急がれると指摘している。

実際、米国国防省は、食料、衣服、テント、繊維製品などの特定の製品を購入した場合、米国産の購入を義務付けたベリー修正法を施行しており、衣服の場合素材まで米国産を求めている。

ホン議員は昨年から、国防繊維の国産化を訴えている。その訴えを受けたのか、今回、韓国国防部は72億ウォン(約7億円)の追加予算を編成して、戦闘服素材の国産化事業を試験推進するなど、国防繊維の国産化の動きを示し始めた。

ホン議員は、「今からでも国防繊維の国産化が始まったことを歓迎する」とし、「国防部の戦闘服素材の国産化事業が滞りなく推進され、これを基に軍服全般に品目が拡大されるのはもちろんのこと、警察服、消防服、公企業など公共部門制服素材でも国産化が行われ、韓国繊維産業が再び跳躍できる契機になることを期待する」と明らかにした

参考記事:韓国国防科学研究所「火薬のように爆発する金属素材を国産化」「炭素弾より1,000度以上高い火炎温度」

参考記事:韓国軍がRBS(渡河装置)を国産化 独GDELSより技術移転受け開発

参考記事:韓国軍、40㎜級の小型砲弾6発搭載「榴弾発射ドローン」を来年運用へ

© 合同会社WTS研究所