「市民交流棟」「立体駐車場」「広場」など  山口市役所新庁舎の新施設配置案が提示

 現在地への建て替えが進められる山口市役所新庁舎の新たな施設配置案が、8月26日に開かれた「山口市新本庁舎整備専門会議」(鵤心治委員長)で示された。

▲新庁舎のイメージ模型。一番左が本庁舎棟で、隣接する白い屋根が市民交流棟、亀山手前の白い建物が立体駐車場

 本庁舎棟に隣接する市民交流棟は、本庁舎の1・2階に設けられる各窓口へのエントランスとなる。地下1階・地上2階建てで、延べ床面積は約2600平方メートル。交流ラウンジや多目的スペースも設けられ、展示や催事等、市民活動にも利用できる。移動式のカベを採用するなどし、時代の変化にも対応できる「100年使える施設」を目指す。コンビニエンスストアとカフェも併設される。

 また、立体駐車場は、これまでの地下1階・地上3階建ての計画を地上4階建てに修正。収容台数は、550台から309台に減るが、26億8000万円としていた工事費は、半分以下になる見込みだ。延べ床面積は、約9000平方メートル。背後にある亀山や、隣の県立美術館につながる景観や色彩等に配慮し、外壁面にはルーバーや緑化を施すこととした。一般車両の進入路は二つ。パークロード側から県立美術館との境を進入するルートと、南側から本庁舎と市民交流棟の間を進入するルートが設けられる。

 敷地内には①多目的広場②芝生広場③森の広場④水の広場を整備。四つ合わせた広場面積は、約7000平方メートルになる。市民交流棟前の①は、舗装された空間。キッチンカー等のイベント車両も乗り入れ可能となる。②は、パークロードから緩やかな傾斜でつながり、マルシェや大規模イベントなどに活用可能。亀山側に設けられる③は、市民の散策路にもなる。県立美術館側の堀跡に設けられる④は、人や車両を迎え入れるエリアに設置される親水空間だ。

 今後は、外観デザインや総事業費などを検討、年内には基本設計の最終案が公表され、パブリックコメントも募集される。新本庁舎は2024年度、市民交流棟と立体駐車場は2026年度に供用開始される予定だ。

 「サビエル記念聖堂の二つの尖塔(せんとう)と新本庁舎が浮かび上がる景観、そして亀山の稜線(りょうせん)に溶け込む新駐車場、この恵まれた土地に建て替えることで生まれる、よそではお目にかかれない景観を楽しみにしてほしい」と山口市本庁舎整備推進室。

 なお、新本庁舎の敷地となる「山口市中央駐車場」は、10月11日(月)までの営業となる。

© 株式会社サンデー山口