【MLB】大谷翔平に「投票しないなんてありえない」 投票権持つ記者が“満票MVP”に太鼓判

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

NYメディア「ニュースデイ」のヤ軍番記者エリック・ボーランド氏は自ら語りだした…

投打二刀流でメジャーリーグを席巻するエンゼルスの大谷翔平投手。打撃ではリーグトップの42本塁打を放ち、同3位タイの22盗塁を記録。投手としては8勝1敗、防御率3.00をマークしている。今季のMVP投票権を保持しているというニューヨークのメディア「ニュースデイ」のヤンキース番記者、エリック・ボーランド氏がFull-Countのインタビューに応じ、大谷の受賞に太鼓判を押した。【盆子原浩二】

インタビューで、ボーランド氏はヤンキースに関する情報を話してくれた後、自ら「オオタニの質問はないの?」と切り出した。再度、より大きな声で「オオタニの質問はないの?」と尋ねられたので「では、もう1問! オオタニについて」と水を向けると、思いを語ってくれた。ボーランド氏は「私は今年、MVPの投票権を持っているんだ」と明かし、「誰に投票するか話すことは許されていないんだけど、ショウヘイ・オオタニがア・リーグMVPではないと私を説得できる議論が起きると想像することは難しい」と持論を述べると、ベーブ・ルースとの比較を交えて大谷の凄さを強調した。

「彼が今季ここまでしていることは、私たちが今まで見たことがないもので、100年前にこのスポーツを担当していた記者たちも見たことがないものだ。ベーブ・ルースと比較する人もいるが、ルースはこれを同時にやっていなかった。確かにルースは素晴らしい、球界最高峰の投手だった。でも、球界最高峰の投手であることと球界最高峰の打者であることを同時期に両立させたことはない。だから、オオタニが防御率3.00を記録しながら、同時に42本塁打でメジャートップに立っているという事実はアメージングだ」

「ニュースデイ」のヤンキース番記者を務めるエリック・ボーランド氏【写真:盆子原浩二】

大谷のことを語るメジャーリーガーは「みんな子どものようになる」

ルースはレッドソックス在籍時の1915年から1919年までの5年間で18、23、24、13、9と白星を重ねる一方、本塁打は4、3、2、11、29。投手と打者の比重が変化し、投打両方で突出した成績を残した年はない。本塁打を量産するのはヤンキースに移籍した1920年からで、逆に登板機会はほぼなくなる。ボーランド氏は、投打両方で球界トップクラスのパフォーマンスを披露する大谷に驚きを禁じ得ないようだ。

「これは先日書いたことだけど、他の選手が彼について語る時、みんな子どものようになる。ヤンキースの選手たち、フェルナンド・タティスJr.、ブラディミール・ゲレーロJr.、ゲリット・コール、これらのスーパースターがみんなオオタニに畏敬の念を感じている。MVP投票で誰に入れるか話すことは許されていないけど……罰金を課されたりするのかな? ショウヘイ・オオタニに投票しないということは想像できない。私からすれば、彼は満場一致でMVPだね」

ボーランド氏の見立てでは、大谷のMVP受賞は確実。焦点は満票受賞になるかどうかのようだ。(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

© 株式会社Creative2