富田が銀メダル「最高の結果」 東京パラ・競泳男子100バタ

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【競泳男子100メートルバタフライ(視覚障害S11)決勝】1分3秒59の2位でフィニッシュした富田宇宙(奥)。手前は優勝した木村敬一=東京アクアティクスセンター(高見伸)

 日本の二枚看板が熱い抱擁でワンツーフィニッシュをたたえ合った。競泳男子100メートルバタフライ(視覚障害S11)の富田宇宙(日体大大学院、熊本市出身)は木村敬一(東京ガス)に次ぐ2着で銀メダルを獲得。「木村君に負けて本当は悔しがらないといけないけれど、こんなにうれしいことはない。最高の結果」と涙を流して喜んだ。

 2019年世界選手権でも同じ順位だった2人。2歳下ながら08年北京大会から活躍してきた木村の背中を富田が追い掛け、個人合宿を共にするなどして高め合ってきた。

 決勝のレースは勝ちたい相手であると同時に、「本当に金メダルを取ってほしい」と心の底から応援してきたライバルとの一騎打ち。

 スタミナに自信を持つ富田は前半の50メートルを木村に続く2位で折り返すと、勝負の後半は「力を込めてスピードを上げた」。だが、最後は疲労もあって失速し、約1秒差で金メダルを逃した。

 それでも400メートル自由形の銀、200メートル個人メドレーの銅に続く3個目のメダル獲得。「できるパフォーマンスを限界まで引き出したい」と挑んだ初のパラ大会で勝負強さを発揮した。

 「メダルが増える度に多くの人に応援してもらった。結果を残すことで社会のプラスに昇華できれば、障害を負った意味はあった」。良き仲間にも恵まれた32歳は最後まで輝き続けた。(萩原亮平)

競泳男子100メートルバタフライ(視覚障害S11)の表彰式で銀メダルを手に笑顔を見せる富田宇宙(左)。右は金メダルを獲得した木村敬一=3日、東京アクアティクスセンター(高見伸)