【MLB】大谷翔平が7回2失点で9勝目、一問一答 4回ピンチで160キロ連発は「三振を取るつもり」

会見に臨んだエンゼルス・大谷翔平(画像はスクリーンショット)

残りシーズンは1か月を切った「1試合1試合大事にやっていきたい」

エンゼルスの大谷翔平投手は3日(日本時間4日)、本拠地・レンジャーズ戦に「2番・投手」で出場し、7回7安打8奪三振2失点の好投で9勝目をマークした。渡米後最多となる117球の力投を見せた大谷の試合後の主な一問一答は以下の通り。

――初回のピッチャー返しはどこに当たったか。前回の当たったところの状態は?
「デッドボールは大丈夫ですね。押したら痛いですけど、普通にしている分には何もないので。ピッチャー返しは爪と右肩ですかね」

――最速100.5マイル(約161.7キロ)と球速も出ていた。投げている感覚は。
「そんなに悪くはなかったですけど、四球を2個出すと球数もやっぱり多かったなと思うので。まだまだそこら辺は、もう1回多く投げるためにそういうところは必要かなと思います」

――キャリアハイとなる117球を投げた。
「最後もスコアリングポジションに、一、二塁までいって、正直あそこで代えられてもおかしくないと思うんですけど、そこを任せてくれたところで凄い有難いなというか、その期待にまず応えたいと思って投げました」

――117球を投げたことは今後につながるか?
「そうですね。自分自身の自信になると思いますし、そこで打たれて終わるのか、抑えて終わるのかで100球を超えた後に使いやすくなるかなと思うので。そういう意味ではいい結果につながって良かったなと思っています」

――残りシーズンは1か月を切った。
「ポストシーズンもなかなか狙える位置にいないですし、チームとしても来年を見据えた戦いが多くなるかなと思うので。なかなかモチベーションを高く維持するのが難しい1か月かなと思いますけど、1試合1試合大事にやっていきたいなと思っています」

――打撃はどういう状態か。マドン監督が引っ張り気味になっていると指摘していた。
「なかなか甘い球が何球も来るわけではないので。来た球をしっかりと打つために準備したいです。またストライクゾーン近辺のボール球を追わないように。基本的なところですけど、あと1か月は我慢の打席が多いかなと思います」

ダルビッシュと対戦する可能性「どこでいっても打てる準備はしたいなと思っています」

――9日のパドレス戦ではダルビッシュと対戦する可能性がある。
「対戦してみたいなという気持ちはありますけど、ナ・リーグなので。守備に自分が就けば、打席のチャンスはあると思うんですけど。なかなか序盤で(代打を)切ることはないと思うので。どこでいっても打てる準備はしたいなと思っています」

――幼少期はダルビッシュのファンだった?
「そうですね。1番好きな投手だったので。投げているボールはもちろん凄かったですし、立ち居振る舞いももちろんかっこよかったので。そこを見ていました」

――個人的な交流は?
「ありますね。前回は挨拶に伺えなかったんですけど。いつも連絡もたまにやり取りしたりしています」

――日本ハムでは背番号「11」を継承した。
「そうですね。光栄なことですし、ただ、日本ハムからしたら大事な番号なので。なかなか安易に渡すことはないかなと思っていたので。素直にその期待に応えられる選手になりたいなと思って頑張ってきました」

――日本とアメリカの野球の違い。
「単純に球が速い。球速は真っすぐも変化球もスピードが速いところかなと思います。それが2、3マイル違うだけで全然違うし、単純にそういうところが力としてあらわれるかなと思うので。打撃に関しても、打球速度が強い方が遠くに飛んだり、安打になる可能性が高いので。単純に力量差というか、レベルの差はあるのかなと思っています」

――早いイニングから力を入れたように見えた。
「今日もそんなに変えてはいないですね。球数の調整しながら投げないと、今のうちはなかなか。どれだけ9回のイグレシアスに回すか、つなぐかっていうのが投手陣全体の流れだと思うので。1回でも多く、1人でも多く投げるためには、それなりに調整しながら投げる必要があるかなと思います」

――7回でも99マイルが出た。余力があったのか、いっぱいいっぱいだったか?
「余力はありましたね。球数の問題であの打者がラストではないかなというところがありましたけど、きっちり抑えてイニングを投げ切ることができたので良かったと思います」

103年ぶり「2桁本塁打&2桁勝利」に期待「個人的に投手のスキルを計るところの方が大事な部分かな」

――2桁勝利に王手をかけた。ベーブ・ルース以来、103年ぶりの「2桁本塁打&2桁勝利」に期待。10勝の意味合いは?
「大きな違いかなとはもちろん思いますけど、防御率であったりWHIPであったりとか、個人的に投手のスキルを計るところの方が大事な部分かなと思うので。勝つか勝たないかはすごく大事ですけど、そういう数字も大事かなと思っています」

――7月くらいから3球種を投げ出した。どんな投球の幅をもたらしたか?
「単純にボールが先行していなくても、投げる選択肢が1球増えるだけで大きく違うので、それは打撃で打席に立ってても、そうですし。誰に投げるかによって、リスクをとるかとらないかあると思いますけど、基本的にはどのカウントでもどの球種でも、いつでもどこでも投げられるのが自信につながるかなと思います」

――大リーグでは1968年がリーグの平均打率が最も低かった。スライダーが要因だったとも言われている。ただ、球種が増えたからという声もある。
「どっちもじゃないですかね。もちろん選択肢が増えることによって、じゃんけんの要素ではないですけど、当てずっぽで振ることもなくなりますし。単純に見たことがない軌道で曲がるボールがあることによって、分かっていても打てないケースが増えてくると思うので。それはどちらかということではなくて、どちらもかなと思います」

――4回1死二、三塁のピンチで連続三振はイメージ通りだったか?
「あそこで二塁打を打たれる予定はなかったですけど、もちろん。もう一、三塁になったので、三振を取るつもりで。当たったら何かあるかもしれないので。当たる可能性の低いボールをチョイスしながら投げました」

――20回目の先発。この時期まで出力を保てて投げられている。功を奏していることは。
「なるべく継続して。やることを継続して、できればいいなとは思っていますけど。これまでの3年間もそうですけど、やっぱりシーズンの9月、なかなかワイルドカード争いもしていないと、モチベーションを高く維持していくことはチームとして個人としても、なかなか難しい部分はあるので。そこをまず、モチベーション高く。どれだけ1試合1試合多くプレーできるかっていうのが、今は大事かなと思っています」

――試合前に重さの違うボールを投げている。球速も計っている。あの練習はフォームの定着や安定化につながっているか。
「フォームもそうですね。重さの違うボール、大きさの違うボール、投げることによって動きのセンスというか、上手さみたいなものがやぱり出てくると思うので。必ずしも決まったボールを投げるっていうのが良いとも限らないかなと思います」(Full-Count編集部)

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