コロナワクチン子ども向けに解説 医師会がパンフレット作製

新型コロナワクチンについて子どもにも分かりやすい内容のパンフレット

 長崎県医師会(森崎正幸会長)は、12~15歳の子どもと保護者向けに新型コロナウイルスワクチンについて解説したパンフレットを作製した。さまざまな情報がある中、正しく理解してもらった上で接種を判断してもらうのが目的。子ども向けに特化したコロナワクチンのパンフレットは全国的にも珍しいという。
 長崎県内では7月末までに65歳以上への接種が約8割完了。若年層への接種が本格化するタイミングに合わせた。県小児科医会(木下英一会長)と県医師会母子保健・少子化対策等検討委員会に加え、日本ワクチン学会と日本小児科学会の理事を務める長崎大学病院の森内浩幸教授も監修した。
 木下会長は「感染力が強いデルタ株の影響で子どもから子どもへの感染事例も増加している」と現状を説明し、「正しい情報を知り、親子で納得した上で接種してもらうことにつながれば」と話す。

子ども向けパンフレットを掲載した県医師会のホームページのQRコード

 「健康な子どもにもワクチンは必要?」「副反応の心配は?」など八つの問いと答えで構成。注射の痛みについては「採血よりもうんと細い針を使う」「緊張せず落ち着いて受けて」など、子どもにも分かりやすい表現で答えている。
 5万6千部を発行し、2日までに約4万7500部を県内21市町に郵送。長崎市は6日発送予定の12~15歳の接種券に同封。学校を通じて配る自治体もあるという。同市新型コロナウイルスワクチン接種事業室の若村隆室長は「メリットだけでなくデメリットもちゃんと書いてあり、しっかり理解してもらえる内容」と話す。
 県医師会のホームページ(http://www.nagasaki.med.or.jp/)にも掲載している。

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