レクサス UXはなぜ人気なのか!? ライバルのX1とQ2、GLAと比較をすると、UXが一番日本の道路環境にピッタリなモデルだった!

レクサスが日本で展開しているSUVラインアップの中はLX、RX、NX、そして最もコンパクトなモデルがUXと全4車種をラインアップしている。UXはトヨタブランドのコンパクトクロスオーバーSUV、C-HRをベースに開発され、レクサスSUVのエントリーモデルとしての役割を担っている。他のモデルと比較しても価格帯も手頃なため、UXはレクサスブランドの中でも最も売れているが、なぜここまでの人気を獲得しているのか。直接的なライバルとなるBMW X1、アウディ Q2、メルセデス・ベンツ GLAの3台と比較しながら紹介したい。結論から言えばUXは日本の道路環境に最も適したモデルだった。

レクサス UX[UX200 "F Sport"]

2020年度のレクサスブランドで最も売れているのがUXだ

2020年度の乗用車ブランド通称名別順位によるとUX250hは1万2551台(前年比226.6%)も売り上げ、レクサスブランド内で最も売れているグレードでもある。

UXのボディサイズは全長4495mm×全幅1840mm×全高1540mm、ホイールベースは2640mmとなっている。

パワートレインは2リッター直4エンジンを搭載した「UX200」と、2リッター直4エンジンとハイブリッドシステムを組み合わせた「UX250h」の2グレードを展開する。最大出力は128kW~135kWと、加速フィールの良いハイブリッドと余裕を感じられるガソリンモデル、どちらも魅力的だ。

2リッター直4のガソリンエンジンとハイブリッドモデルを用意

価格(税込・以下同)はUX200が397万3000円~482万8000円、UX250hが432万9000円~533万9000円。

そんなUXのライバルは、価格感も相まって輸入車が中心となるだろう。

今回は輸入車3モデルと比較してみたい。

BMW X1はUXより全高70mm高く、立体駐車場の利用には注意が必要だ

全長や全幅はUXより小さいものの、全高が70mm高い

まずはBMWのSUV「Xシリーズ」の中で最もコンパクトなX1だ。X1のボディサイズは全長4455mm×全幅1820mm×全高1610mm、ホイールベースは2670mm。全長や全幅はUXより小さいが、全高は70mm高い。

搭載するエンジンは1.5リッター直3ターボと2リッター直4ターボ2種類、2リッター直4ディーゼルターボを用意し、5グレードを展開する。

最大出力は103kW~141kWとグレード数が多いことから差も大きい。価格は467万円~546万円と、エントリーモデルの価格はX1の方が高額だ。

アウディQ2はUXより全体的にコンパクトなモデル

次に紹介するのはアウディのSUV「Qシリーズ」の中で最もコンパクトなQ2。こちらもQシリーズの中では最も売れているモデルだ。

2021年に一部改良されて発売されたQ2のボディサイズは全長4200~4205mm×全幅1795mm×全高1520~1530mm、ホイールベースは1340mmと、UXよりもコンパクトなのが特徴。

アウディのSUV「Qシリーズ」の中で最もコンパクトなQ2

パワートレインは1.5リッター直4ターボエンジンに一本化され、最大出力110kWを発揮する。2グレードを用意し、価格は394万円~430万円と、UXに比べると少々安価な設定となっている。

メルセデス・ベンツ GLAはサイズ幅が広く、全幅、全高はUXより大きい

GLAのAMGモデルは高級感あふれるデザイン

そして、メルセデス・ベンツのGLAだ。2020年から日本で発売される現行モデルは2代目となる。

ボディサイズは全長4415~4440mm×全幅1835~1850mm×全高1585~1620mm、ホイールベース2730mm。全長、全幅、全高の幅が広い理由はそのグレード構成にある。

GLAのグレードにはGLA180とGLA200 d 4MATICに加えて、Mercedes-AMG GLA 35 4MATICとMercedes-AMG GLA 45 S 4MATIC+があり、AMGモデルには機能性パーツなどが装着された分、サイズが大きくなっている。

AMG 45 S 4MATIC+に搭載されるエンジンは最大出力310kWを誇る

パワートレインは通常モデルが1.4リッター直4ターボエンジン(最大出力100kW)と2リッター直4ディーゼルターボエンジン(最大出力110kW)を用意する。AMGモデルは2リッター直4ターボエンジン(最大出力225〜310KW)を搭載。価格は495万〜895万円と取り上げた中では最も価格の幅が広いモデルでもある。

UXのベースであるC-HRとはプラットフォーム以外は全くの別モデルだ

C-HRとUXは同一プラットフォームを用いている

最後にUXのベースとなったC-HRと比較してみよう。

ボディサイズは全長4385~4390mm×全幅1795mm×全高1550~1565mm、ホイールベースは2640mm。UXと比べるとホイールベースは同等、高さ以外はUXよりもコンパクトなサイズとなっている。

全長、全幅はUXよりもコンパクトだ

パワートレインは1.8リッター直4エンジンと1.2リッター直4ターボエンジンの2種類を用意し、グレードは特別仕様車3グレードと、GR SPORTを含む12グレードを展開する。最大出力は98~116kWと、搭載しているエンジンの差が表れている。

価格は238万2000円~314万5000円と、プレミアムモデルである上記3車種と比べると当然安価で、UXの半分くらいの金額で購入することができる。

プレミアムSUVモデルでも全高の低さが購入への一手になっている

こうして比較してみると、やはりUXが売れているのはプレミアム感がありながら、コンパクトで取り回しの良いボディサイズという点が大きいだろう。

首都圏で日常使いがメインとなるのであれば、やはり機械式駐車場に入るサイズかどうかは非常に重要な問題となる。その点で言えば、全高1550mm以下としたUXやQ2に軍配が上がる。また、余裕のある2リッターエンジンも相まって都会的なクロスオーバーSUVとしてのニーズを押さえた一台がUXだ。

【筆者:MOTA編集部】

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