前代未聞…ブラジル対アルゼンチン戦、コロナ規則違反で試合中に警察突入

サンパウロでキックオフされたブラジル対アルゼンチンのワールドカップ南米予選が開始14分でサスペンデットになった。

『Globo』によれば、試合前からANVISA(ブラジルの国家衛生監督庁)はプレミアリーグでプレーするアルゼンチン代表4選手の入国を問題視していたという。

ブラジルでは過去14日以内に英国への滞在歴がある外国人には入国時に14日間の隔離を義務づけているそう。ただ、エミリアーノ・マルティネス、エミリアーノ・ブエンディア、ジョバニ・ロセルソ、クリスティアン・ロメロの4人はベネズエラからサンパウロに到着した際、欧州にはいなかったと虚偽の説明をしていたとのこと。

ANVISAは新型コロナウイルスの衛生規律を順守できていないとして、当該選手たちのブラジルからの退去を勧告していたとも。

4人に例外的な許可が下りる可能性もあったが、ANVISAは「警察当局の範囲内での措置を直ちに講じること」と連邦警察に通報していた。

そうしたなか、キックオフされた試合ではブエンディアを除く3選手が先発出場(ベンチ外のブエンディアはスタンド観戦)。すると前半途中にANVISAと警察が試合に介入し、ゲームはサスペンデットになった。

【動画】前代未聞…ブラジルvsアルゼンチンの警察介入シーン

ANVISAは「パスポートを調べた結果、4人の違反が判明した。彼らは虚偽の陳述をした。ブラジルの入国管理規則に違反しており悪名高いものだ。我々はこの状況は深刻な健康リスクと見なしており、当該選手はいかなる活動にも参加できず、ブラジルの領土に留まらないようにするために即時の隔離を地元保健当局に勧告した」などとの声明を出している。

ただ、『Globo』によると、連邦政府、ブラジルサッカー連盟、南米サッカー連盟は4人が試合後にすぐ出国することを条件に試合出場に同意していたという。

それでもANVISAは4人を追放するために試合に介入したようだ。ANVISAの幹部は「4人はブラジルに強制送還されるべき」、「試合をさせるのはバカげている」と述べているという。

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