野球中に事故…車いすの不安から救われパラ“銅”獲得した中町選手 救った地元クリニック、ケーキで出迎え

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車いすラグビー日本代表で銅メダルを獲得した鴻巣市在住の中町俊耶選手と「訪問看護ステーション 明里」のスタッフら=3日、鴻巣市本町のたけうちクリニック

 東京パラリンピックの車いすラグビー日本代表の一員として銅メダルを獲得した埼玉県鴻巣市の中町俊耶選手(27)=北本市出身=が3日、鴻巣市本町のたけうちクリニック(竹内幾也院長)を表敬訪問した。中町選手は、同クリニックが運営する「訪問看護ステーション 明里(あかり)」の診察を月1回受けており、今回はメダルを携えての凱旋。「1人の車いすの人間となり、将来が不安だった中、このクリニックと出合えて献身的にサポートしていただけたことが、競技での活躍につながった」と感謝を伝えた。

 中町選手は北本市立北小で野球を始め、同市立宮内中、本庄第一高を経て、共栄大学に進学。大学1年生の時に練習中の事故で頚髄(けいずい)を損傷した。所沢市の国立障害者リハビリテーションセンターに入院中、車いすラグビーを始め、2017年から日本代表強化選手になり、パラリンピックは今回が初出場だった。

 訪問看護では、けがで感覚がまひした部分の治療や尿路感染症の予防・対処などを診察。担当看護師の酒巻理津子さんは「(中町選手との出会いは)私にとっても教えていただくことばかりだった。大会前に『メダルを持って帰ります』と連絡が来ていたので、有言実行となってうれしい」とほほ笑んだ。

 この日は、スタッフが手作りしたメッセージボードやくす玉、お祝いのケーキなどで祝福。竹内院長は「代表を勝ち取り、無事に大会に出場して活躍する姿は、私たち職員にも勇気を与えてくれた。今後も全力でサポートしていきたい」と激励した。

 中町選手は「試合の出場機会があまりなく、個人的には悔いが残る大会でもあった。3年後のパリでは、良い結果を残せるように頑張りたい」と飛躍を誓った。