となりの車両に移れる貫通路がない荷物車

ここは北海道 小樽市、小樽市総合博物館。ここに、となりの車両に移れる貫通路がない「日本で現存する唯一の荷物車」がいる。

マニ30 2012。42.5t~47.5t未満を意味する重量区分マと、荷物車ニで記号された車両で、そのなかでもマニ30は、郵便車などと違い、貫通路がない“密閉された荷物車”のひとつ。

なにを運んでいたかというと、現金。銀行券輸送専用車マニ30の所有者は日本銀行。

この銀行券輸送専用車は、輸送量の増加にともなう現金強奪などの犯罪から守るため、昭和20年代にまずマニ34が6両製造され、従来までの鉄道貨物車を置き換えた。

この銀行券輸送専用車の登場で、移動時間の短縮や安全性向上、車内設備も整い、貨車輸送時の課題を解決。のちに冷暖房装置などの改造が行われ、1970(昭和45)年に形式をマニ30に改称、1978(昭和53)年からマニ30が6両つくられ、あわせて12両の専用車で運用した。

最初の6両は1980(昭和55)年度までに廃車、残りの6両は鉄道での現金輸送が廃止となる2003(平成15)年度まで活躍した。

そんなマニ34・マニ30などの姿を移したダイジェスト動画が、日本銀行公式Twitter(@Bank_of_Japan_j)に投稿された↓↓↓

画像:鉄道チャンネル
記事:鉄道チャンネル(https://tetsudo-ch.com/

【現金輸送車マニ車】
お札は2004年まで鉄道で輸送されていました。現金輸送車(#マニ車)の模型の3D・VR映像を公開しています。#おうちでにちぎん #日本銀行本店本館 #鉄道 #マニ34 #マニ30https://t.co/aFKt9LOFYb pic.twitter.com/hHghA00UUT

— 日本銀行 (@Bank_of_Japan_j) September 2, 2021

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